最新記事
ウクライナ情勢

プーチン大統領「ウクライナに交渉意思なし」...ゼレンスキー大統領は反発

2025年1月29日(水)10時04分
ロシアのプーチン大統領

1月28日、ロシアのプーチン大統領(写真)は、ウクライナがロシアと交渉すると決定した場合、法的な手段は存在するが、ウクライナ側に交渉を行う意思は見られないとの考えを示した。同日、ロシアのトリアッティで代表撮影(2025年 ロイター)

ロシアのプーチン大統領は28日、ウクライナがロシアと交渉すると決定した場合、法的な手段は存在するが、ウクライナ側に交渉を行う意思は見られないとの考えを示した。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、プーチン氏の発言は戦争を無期限に継続させようとする意向を示唆していると反発した。


 

プーチン氏は国営テレビで、ゼレンスキー大統領の任期が終了し、文書署名の権限がなく「正統性を欠いている」ことで交渉が複雑になっていると述べた。

その上で「ウクライナが望むなら(交渉を行う)法的な手段は存在する。憲法に従ってウクライナ最高会議(議会)議長が対応すればよい」と指摘。ただ「法的な問題は解決できるが、現状では意思が見られない」と語った。

ロシアは以前から、ゼレンスキー大統領の任期は2024年5月までで、その後選挙が行われていないため、ゼレンスキー氏にはもはや法的権限がないと主張してきた。

ウクライナ当局はこれに対し、ロシアの全面侵攻以来、戒厳令が発令されていることを理由にゼレンスキー氏が正当な大統領であり続けていると説明。戦時下で選挙を行うことができないとしている。

ゼレンスキー氏は対話アプリ「テレグラム」に「プーチン氏が交渉や強い指導者を恐れ、戦争を長引かせるためにあらゆる手段を講じていることが改めて確認された」と投稿した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20250204issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年2月4日号(1月28日発売)は「トランプ革命」特集。大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で、世界はこう変わる


※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

武田薬、通期の営業益3440億円に上方修正 市場予

ビジネス

小枝日銀委員などの国会同意人事、最速で2月13日に

ビジネス

英中銀、来月利下げへ 市場予想以上の追加緩和示唆も

ビジネス

アングル:任天堂などコンテンツ株に脚光、ディープシ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 3
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? 専門家たちの見解
  • 4
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 7
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 8
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 9
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 10
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 1
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ…
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 7
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 8
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 9
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 10
    煩雑で高額で遅延だらけのイギリス列車に見切り...鉄…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のアドバイス【最新研究・続報】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 9
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
  • 10
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中