トランプ支持者vs.テック業界──トランプ次期政権に早くも「内紛」、対立は根深い
Right-Wing Warfare Pits Big Tech Against MAGA Over H-1B Visas
マスクは最初に渡米した際にJ-1ビザ(交流訪問者ビザ)を取得し、その後H-1Bビザに移行したという。テスラもこのプログラムを利用しており、2023年にはH-1Bビザを取得した労働者724人を雇用している。
しかし、ルーマーなどMAGAの支持者は、マスクがトランプ次期政権に与える影響は、彼自身の利益につながると考えている。
ルーマーはXで、マスクと彼の盟友であるクラウドストレージ大手Boxのアーロン・レヴィCEOやペイパル共同創業者のピーター・ティールらをやり玉に挙げ、新設される政府効率化省(DOGE)は、シリコンバレーの起業家に資金を送るための隠れ蓑に過ぎないと示唆した。
移民政策の鍵を握る「マスクvs.ミラー」
一方、マスクと共にDOGEを率いる予定のラマスワミは12月26日、「数学オリンピックのチャンピオンよりもプロム(高校卒業時のダンスパーティー)の女王をたたえ、卒業生総代よりも運動選手をたたえるような文化からは、優秀なエンジニアは生まれない」とXに投稿。
これに対し、トランプ前政権で国連大使を務め、大統領選ではトランプと共和党指名候補を争ったニッキー・ヘイリーが強く反発した。
「アメリカの労働者やアメリカ文化に問題はない。私たちは外国人労働者ではなく、アメリカ人に投資し、アメリカ人を優先するべきだ」とヘイリーは述べ、ラマスワミとマスクに対する大きな攻撃の先陣を切った。