【尹大統領独占インタビュー】戒厳令48日前に見せた焦り...「私にはもう十分な時間がない」
BALANCED REFORM NOW
本誌の独占インタビューに応じた尹。任期中に改革を断行する決意をしきりに口にした JEAN CHUNG FOR NEWSWEEK
<今年10月に本誌の独占取材に応じた尹大統領は、北朝鮮の脅威や国内改革について熱く語りながらも、いら立ちや不満、焦りも吐露していた...>
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は10月16日、非常戒厳(戒厳令)を宣布する48日前に首都ソウルの大統領府で本誌の独占取材に応じていた。
北朝鮮の脅威などの対外問題や、深刻な少子化、ジェンダー格差といった内政問題について熱弁を振るいながら、尹は「もう十分な時間はない」と、後の戒厳宣布を予感させるかのような焦りの言葉を発していた。
聞き手はニューズウィークCEOのデブ・プラガド、グローバル編集長のナンシー・クーパー、シニアエディターのマシュー・トステビン。
■【動画】尹大統領本誌独占インタビュー を見る
──最近の情勢を踏まえて、北朝鮮との対立関係についてどの程度まで懸念しているか。
北朝鮮が道理に外れた予測不能な行動に出ることは、世界的に周知の事実だ。しかしわが国は朝鮮戦争以降、北朝鮮の脅威に対して着実に防衛態勢を強化してきた。私の認識では、北朝鮮の通常戦力は韓国軍に比べて全く劣っている。
だからこそ北は核開発に固執し、核戦力を増強しているわけだ。しかしわが国は強固で複合的な抑止力を基に、北朝鮮からのあらゆる懸念と脅威に備えている。
──韓国国民の大半は、自国の核兵器開発を支持している。あなたの見解はどうか。
世論調査によると、国民の60〜70%が韓国は核武装すべきだと考えている。だが、これは非常に慎重になるべき問題だと思う。
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