最新記事
ウクライナ戦争

ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを初使用」 夜空に上がる「巨大な火の玉」を住民が撮影

Ukraine's First ATACMS Strike Inside Russia Sparks Ammo Storage Fireball

2024年11月20日(水)19時55分
マヤ・メーララ、ジョン・フェン
ATACMS

M270多連装ロケットシステム(MLRS)からATACMSが発射される瞬間(2006年5月) Public Domain

<標的となったのはロシア国防省ロケット・砲兵総局(GRAU)の第67兵器庫。地元住民が撮影した大爆発の様子が話題に>

ウクライナがロシア国内の標的を攻撃するのに初めて長距離ミサイルATACMS(陸軍戦術ミサイルシステム)を使用したと、ウクライナの報道機関「RBCウクライナ」が国防関係者の話として伝えている。

【動画】夜空を照らす「巨大な火の玉」の衝撃...「ATACMS攻撃」でブリャンスク州の兵器庫が大爆発

RBCウクライナによれば、射程距離約300キロのATACMSは11月19日、ウクライナの国境から110キロ以上離れたロシア西部ブリャンスク州カラチェフの兵器庫を攻撃した。

ウクライナの国防関係者はRBCウクライナの取材に対し、「ロシア領を攻撃するためにATACMSが使用されたのはこれが初めてだ。攻撃はブリャンスク州の施設に対して行われ、破壊することに成功した」と述べている。

標的はロシア国防省ロケット・砲兵総局(GRAU)の第67兵器庫で、ドローンとミサイルによる複合攻撃を受けた可能性がある。

これはジョー・バイデン米大統領がウクライナに対し、アメリカが供給した長距離兵器をロシア領の攻撃に使用することを認めた矢先の出来事だ。

地元住民がこの爆発の様子を撮影。オープンソース・インテリジェンス(OSINT)アカウントのOSINTテクニカル(@Osinttechnical)は1本の動画をX(旧ツイッター)で共有し、「ブリャンスク州の重要な兵器保管施設であるGRAU第67兵器庫で今朝、大規模な爆発があり、火の玉が数十メートル上空まで舞い上がった。一帯ではウクライナの無人攻撃機が目撃されていた」と説明している。

試写会
米アカデミー賞候補作『教皇選挙』一般試写会 30組60名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

スウェーデン、バルト海の通信ケーブル破壊の疑いで捜

ワールド

トランプ減税抜きの予算決議案、米上院が未明に可決

ビジネス

ユーロ圏総合PMI、2月50.2で変わらず 需要低

ビジネス

英企業、人件費増にらみ雇用削減加速 輸出受注1年ぶ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 7
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 8
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 9
    ハマス奇襲以来でイスラエルの最も悲痛な日── 拉致さ…
  • 10
    ロシアは既に窮地にある...西側がなぜか「見て見ぬふ…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 8
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 9
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 10
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 6
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中