「NewJeansはパワハラ被害者!」 親会社HYBEマネージャーによる無視に韓国市民団体が主張
緊急生配信を行ったNewJeansのメンバーたち YTN / YouTube
<韓国の労働基準法で「いじめ」は「身体的·精神的苦痛を与えたり勤務環境を悪化させる行為」>
NewJeans所属事務所ADORの代表でグループの生みの親として知られるミン・ヒジンが親会社HYBEと対立、解任されたことについて、12日夜、NewJeansメンバーが緊急生配信をYouTube上で行ったが、この中でメンバーのハニがHYBEのスタッフから「無視」と「いじめ」にあったと主張した。この点について事実ならば職場でのパワハラに相当するという意見が出ている。韓国メディアYTN、JTBCなどが報じた。
NewJeansメンバーのハニは11日、ユーチューブライブ放送で驚くべき内容を告白した。ハニによると、HYBE社屋の廊下で待機している時、他のアイドルグループが通りかかって互いに挨拶を交わしたが、そのグループの担当マネージャーにも挨拶をしたが無視され、さらにそのマネージャーがハニの目の前で担当するアイドルグループに「無視しろ」と発言をしたというのだ。
この発言はNewJeansのファンだけでなく、多くの人びとに衝撃を与えた。なかでも市民団体の「職場パワハラ119」は13日、報道資料を通じて「この担当マネージャーがハニの挨拶を無視し、他のアイドルたちにNewJeansメンバーの挨拶を無視することを指示したとすれば、業務上適正範囲を越えるいじめと見ることができる」と明らかにしました。
韓国の労働基準法では、職場内いじめ行為の要件は「職場での地位または関係などにおける優位性を利用すること」、「業務上の適正範囲を越えること」、「身体的·精神的苦痛を与えたり勤務環境を悪化させる行為であること」などだ。
この内「業務上適正範囲を越えること」に対して韓国雇用労働部は「上司や多数の職員が特定の職員と対話しなかったり、いじめをするいわゆる集団いじめ、または業務遂行過程で意図的な無視·排除などの行為」と規定している。
「挨拶を無視しろと指示したマネージャーとNewJeansのハニの所属事務所が違うならば、職場内いじめとして認められないのではないか」という韓国メディアの質問に「職場パワハラ119」は、「予算と定款、運営の独立性の有無などをみると、形の上だけ独立した法人であり、実質的には一つの会社における事業部の形態で運営されていると見れば、職場内いじめとして認められる余地がある」と説明した。
アイドルの労働権保障へ制度改革を
さらに「職場パワハラ119」はアイドルの労働権保障に向けて積極的な制度改善が必要だと指摘した。
この団体は今回のNewJeansに対するHYBEのパワハラ問題に留まらず、「労働部は芸能人を労働基準法上では所属事務所と雇用関係はないと判断している。しかし、アイドルが専属契約を結んだという理由をもって、彼らを労働関係法令の死角地帯に残しておくことが適切なのかは疑問」とアイドルの置かれた状況を批判。
また、「会社とアーティストが実際に対等な関係になるまでには相当時間がかかり、この過程で会社は相当期間優越な地位を維持しアイドルに強力な支配力を行使することになる。このような支配力はむしろ一般的な雇用関係よりさらに強力なものでありうる。アイドルと練習生は実質的に会社から強力な業務指示を受けて仕事をしながらも、各種暴力や労働搾取などの被害にあっても基本的な権利を保護されずにいる」と語った。
一方、NewJeansの所属事務所ADORの代表の座を追われたミン・ヒジンは、12日、代表理事解任を受け入れることはできないとし、社内理事再選任のための仮処分申請をソウル中央地方裁判所に提出した。