最新記事
中東情勢

米軍、イラク領内に自衛目的の攻撃 中東情勢緊迫化

2024年7月31日(水)11時13分
イスラエルの攻撃を受けたレバノンの首都ベイルート郊外

イスラエルの攻撃を受けたレバノンの首都ベイルート郊外。イスラエル支配下のゴラン高原でレバノンを拠点にするイスラム武装組織ヒズボラによると疑われる攻撃により民間人12人が死亡して以降、中東情勢は一段と緊迫している。(写真は7月30日) Reuters TV via REUTERS 

米軍が30日、イラクで自衛目的の攻撃を実施したと、米政府当局者がロイターに明らかにした。イスラエル軍は同日にレバノンの首都ベイルートで親イラン武装組織ヒズボラの司令官を標的に空爆を行っており、中東地域の緊張が高まっている。

イラクの首都バグダッドの南にある同国の治安組織「人民動員隊(PMF)」の基地で先に爆発が起きたと伝えられており、これが米軍の攻撃によるものだったかは現時点で不明。

警察・医療関係者によると、爆発により4人が死亡し、3人が負傷した。

PMFは爆発後に出した声明で、誰が仕掛けたかには触れなかった。

前出の米政府当局者によると、イラクに駐留する有志連合への脅威に対応した攻撃だったという。死傷者についてはコメントしなかった。

米・イラク筋によると、イラクでは先週、米軍が駐留するアサド空軍基地に向けて複数のロケット弾が発射されたが、被害や死傷者は報告されていない。

米軍がイラク領内で攻撃を実施したことが明らかになったのは、 2月にイラクとシリアで、イランの革命防衛隊とその支援を受ける武装組織に関連する85以上の標的を空爆して以来。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240910issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年9月10日号(9月3日発売)は「日本政治が変わる日」特集。派閥が「溶解」し、候補者乱立の自民党総裁選。日本政治は大きな転換点を迎えている

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエルがレバノン南部攻撃、消火中の3人死亡 ヒ

ビジネス

銀行・信金の貸出、8月は+3.0% 円高で都銀の伸

ビジネス

米当局、銀行資本規制案の大幅修正を今月にも公表へ=

ビジネス

実質GDP年率2.9%に下方修正、消費下押し 4─
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本政治が変わる日
特集:日本政治が変わる日
2024年9月10日号(9/ 3発売)

派閥が「溶解」し、候補者乱立の自民党総裁選。日本政治は大きな転換点を迎えている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元で7ゴール見られてお得」日本に大敗した中国ファンの本音は...
  • 3
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が増加する」農水省とJAの利益優先で国民は置き去りに
  • 4
    メーガン妃が自身の国際的影響力について語る...「単…
  • 5
    ロシア国内の「黒海艦隊」基地を、ウクライナ「水上…
  • 6
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 7
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 8
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 9
    森に潜んだロシア部隊を発見、HIMARS精密攻撃で大爆…
  • 10
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 1
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 2
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    中国の製造業に「衰退の兆し」日本が辿った道との3つ…
  • 5
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 6
    大谷翔平と愛犬デコピンのバッテリーに球場は大歓声…
  • 7
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 8
    エルサレムで発見された2700年前の「守護精霊印章」.…
  • 9
    死亡リスクが低下する食事「ペスカタリアン」とは?.…
  • 10
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新研究】
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    ウクライナ軍のクルスク侵攻はロシアの罠か
  • 10
    「あの頃の思い出が詰まっている...」懐かしのマクド…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中