自治区内で国連輸送車の略奪横行...大量のガザ支援物資が集荷されず
イスラエルは10日、パレスチナ自治区ガザ南部のケレム・シャローム検問所のパレスチナ側でトラック1500台分の人道支援物資が集荷待ちの状態にあると発表した。写真は7月4日撮影(2024年 ロイター/Amr Alfiky)
イスラエルは10日、パレスチナ自治区ガザ南部のケレム・シャローム検問所のパレスチナ側でトラック1500台分の人道支援物資が集荷待ちの状態にあると発表した。国連は「できる限りのことをしている」と反論している。
イスラエル国防省傘下の「占領地政府活動調整官組織(COGAT)」は、ガザ北部のエレツ検問所でもトラック50台が集荷を待っていると明かした。
国連のドゥジャリク報道官は「支援物資は届けられているが、一方で完全な無法状態が生じている上、紛争も続いている。」とした上で、集荷ができた国連のトラックは「略奪や犯罪者による襲撃にさらされ、ごく一部の支援物資しか届いていない」と述べた。
また報道官は、ガザの国連支援担当責任者が10日、グテレス事務総長に前日のガザ視察について報告したとし、それによると「ケレム・シャローム検問所からガザに入るトラックを棒を持った男らが待ち構えている様子が見られ、行き会ったトラックは全て窓ガラスが割られるなど深刻な被害を受けていた」という。
さらに、国連世界食糧計画(WFP)や国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)から届いた栄養強化小麦粉の袋がケレム・シャローム検問所からガザに続く道路沿いに散乱している様子も報告されたという。
2024年12月10日号(12月3日発売)は「サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦」特集。地域から地球を救う11のチャレンジとJO1のメンバーが語る「環境のためにできること」
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら