最新記事
ウクライナ情勢

ドネツク州でロシア戦闘車列への大規模攻撃...対戦車砲とドローンの「精密爆撃」で次々に「撃破」する瞬間

Russian armored vehicle convoy destroyed in precision aerial attack

2024年7月5日(金)19時01分
ブレンダン・コール
ウクライナ軍がロシア戦車を撃破

Karasev Viktor/Shutterstock

<ロシア軍の占領下にある東部ドネツク州の村で、地雷やドローンを駆使して組織的な攻撃を行ったとウクライナ側が発表>

ウクライナ軍の第79独立空中強襲旅団が、ロシア軍を攻撃した際の様子を撮影した動画をインターネット上に投稿。この攻撃でロシア軍は少なくとも7両の軍用車両を失ったとし、対戦車砲やドローンなどを使った正確な攻撃で、ロシアの歩兵戦闘車両を次々に爆破する瞬間を公開した。

■【動画】閲覧注意:乗員兵士たちの「亡骸」乗せ、戦場を彷徨うロシア戦闘車...対戦車砲とドローンの「精密爆撃」の瞬間

同旅団はテレグラムのチャンネルに、ロシア占領下にあるウクライナ東部ドネツク州のノヴォミハイリフカ村でロシア軍の車列を攻撃した際の様子を撮影したとする動画を投稿した。第79独立空中強襲旅団は3月にもこの村でロシア軍による攻撃を撃退しており、ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官がその功績を称えていた。

「息絶えたロシア兵たちを乗せたまま動き続けている」

第79独立空中強襲旅団は6月30日にテレグラムのチャンネルで、ウクライナ軍が「歩兵戦闘車両7両を破壊」し、「占領者によって本物の地獄への扉が開かれた」と説明した。ゴースト・モンローの曲「I Am the Fire」がバックに流れる62秒の動画は(一日の異なる複数の時間帯に)戦車が攻撃を受けて爆発する様子が複数のアングルから捉えている。

彼らは投稿の中で、ドローンの操縦車、対戦車砲手や工兵たちが「必要な場所に正確に攻撃を仕掛けて」組織的な攻撃を行ったと述べた。「ロシア兵の中には驚くほど粘り強く、家屋の一つに避難することができた者もいた」と彼らは説明し、さらにこう続けた。「だが私たちをサポートするウクライナ軍の航空部隊は、彼らに一切のチャンスを与えなかった。攻撃は命中した!」

ウクライナ内務省のアントン・ゲラシチェンコ顧問も、この動画をX(旧ツイッター)上で共有した。「力強い動画だ。狭い区域で複数の歩兵戦闘車両が焼き尽くされ、このうち1両は息絶えたロシア兵たちを乗せたまま動き続けている」と彼は投稿し、さらにこう続けた。「彼らはウクライナ軍への攻撃に失敗し、歩兵戦闘車両7両と歩兵部隊を失った」

本誌はこの未検証の動画についてロシア国防省にメールでコメントを求めたが、これまでに返答はない。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=大幅安、S&P調整局面入り 貿易戦争

ワールド

トランプ氏「グリーンランドは安保上必要」、NATO

ワールド

ウクライナに強力かつ信頼できる安全保証を、G7外相

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、ポジション調整の動き
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 5
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 6
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 7
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 8
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 9
    「トランプの資産も安全ではない」トランプが所有す…
  • 10
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中