最新記事
英総選挙

英紙FTとサンデー・タイムズ、総選挙控え労働党支持を表明

2024年7月1日(月)11時08分
イギリス労働党のスターマー党首

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とサンデー・タイムズは6月30日、7月4日に行われる下院総選挙を控え、約20年ぶりに労働党を支持すると表明した。写真は労働党のスターマー党首。6月29日、ロンドンで撮影(2024年 ロイター/Suzanne Plunkett)

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とサンデー・タイムズは30日、7月4日に行われる下院総選挙を控え、約20年ぶりに労働党を支持すると表明した。

FTは総選挙で2005年以降は労働党を支持していなかったが、6月30日付の社説で、英国は新たな出発を渇望しており、それを実現する機会は労働党に与えられるべきだと指摘。「スターマー党首が率いる労働党は今日、この国が必要としているリーダーシップを提供するのに、より適切な態勢にある」と主張した。

サンデー・タイムズは社説で、英国は14年間にわたる労働党政権を経て現在、「抜本的なリセット」を必要としていると指摘。同紙は2005年以降の総選挙で毎回、保守党を支持してきたが、英国は「疲弊した」政党では存続できないと警笛を鳴らし、「当紙は現在、政府の能力を回復する任務は労働党に委ねられるのが適切な時期だと考えている」と訴えた。

サンデー・タイムズは、英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が実施された2016年以降、政治は混迷を極め、保守党は有権者にとって最も重要な医療、教育、経済といった問題から目を背けてきたと指摘。一方でFTは、スターマー党首指揮下の労働党は中道寄りに路線を修正し、「介入主義と過度な規制への志向」は懸念されるものの、経済の再活性化に重点を置いていると称賛した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240709issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年7月9日号(7月2日発売)は「中国EVの実力」特集。欧米の包囲網と販売減速に直面した「進撃の中華EV」――そのリアルな現在地は?

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏量刑9月に延期、不倫口止め料事件 最高裁

ビジネス

米EVリビアン、独VWとの自動車生産計画を否定 報

ビジネス

米自動車販売、第2四半期は伸び鈍化 CDKへのサイ

ワールド

仏下院決選投票、極右の過半数獲得阻止に向け候補者調
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVの実力
特集:中国EVの実力
2024年7月 9日号(7/ 2発売)

欧米の包囲網と販売減速に直面した「進撃の中華EV」のリアルな現在地

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかかる防災への期待...「攻めの姿勢」で世界に示した技術力の優位性
  • 2
    キャサリン妃も着用したティアラをソフィー妃も...「ロータス・フラワー・ティアラ」の由緒正しい歴史とは?
  • 3
    黒海艦隊撃破の拠点になったズミイヌイ島(スネークアイランド)奪還の映像をウクライナが公開
  • 4
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 5
    ありなの? 飛行機の隣席に40kgの大型犬アメリカン…
  • 6
    自宅で絶叫...ウガンダから帰国した旅行者がはるばる…
  • 7
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 8
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド…
  • 9
    北朝鮮の欠陥ノーコン弾道ミサイル、遂に首都を脅か…
  • 10
    テイラー・スウィフトに経済効果なし?...「スウィフ…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 3
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 4
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 5
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 6
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セク…
  • 7
    「大丈夫」...アン王女の容態について、夫ローレンス…
  • 8
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 9
    衛星画像で発見された米海軍の極秘潜水艇「マンタレ…
  • 10
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかか…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 5
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 6
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 7
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…
  • 8
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 9
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 10
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中