米大学、科学より人文学専攻の中国人留学生受け入れるべき(米高官)──いったいなぜ?
6月24日、キャンベル米国務副長官は外交問題評議会(CFR)の会合で、米国の大学は科学技術よりも人文学を学ぶ中国人留学生の受け入れを増やすべきとの見解を示した。写真はノースカロライナ大学チャペルヒル校で2018年撮影(2024年 ロイター/Jonathan Drake)
キャンベル米国務副長官は24日開かれた外交問題評議会(CFR)の会合で、米国の大学は科学技術よりも人文学を学ぶ中国人留学生の受け入れを増やすべきとの見解を示した。
キャンベル氏は、米国の大学は安全保障上の懸念から慎重な対応が求められる機密技術を学ぶ中国人留学生の受け入れを制限していると指摘。科学、技術、エンジニアリング、数学を専攻する米国人学生の数は不十分で、米国はこれらの分野で外国人学生を採用することが必要になっているが、人材は中国からではなく、安全保障上のパートナーとしての重要度が高まっているインドから採用すべきだと主張した。
米国の大学に在籍する留学生はここ数年、中国人が最も多く、2022/23年度は約29万人だった。だが一部の有識者や民間団体は、米中関係の悪化と米国の専門知識が盗まれるとの懸念から、科学技術面の協力は頓挫しており、中国人学生が不当に疑われることもあると訴えている。
キャンベル氏は「私は、より多くの中国人学生が素粒子物理学ではなく、人文学や社会学を学ぶために米国へ留学するのを見届けたい」と述べた。
一方で「今後最も増える必要があるのは、科学など幅広い分野を学ぶために米国へ留学するインド人学生だ」と語った。
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