最新記事
インタビュー

単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日本経済の現実...物価対策、移民政策への考えとは?

COMPLEX CHALLENGES AHEAD

2024年5月4日(土)20時51分
構成:トム・オコナー

金正恩総書記

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記 APIーGMMA-RAPHO/GETTY IMAGES

先日のバイデン大統領との会談では、核・ミサイル開発を含む北朝鮮情勢についても協議した。その際、非常に憂慮すべき現状を受け、日米両国は、より緊密に協力していくことで合意し、北朝鮮との対話の道は開かれているという共通の認識の下で率直に意見を交換した。

日本と北朝鮮の間で有意義な関係を確立するのは、日朝双方の利益にかない、地域の平和と安定に多大な貢献を果たす。北朝鮮との懸案事項を解決するため、首脳会談の開催を視野に入れつつ、私の指示の下、直轄のハイレベル協議を進めていく。こうした協議の進展を期待している。

── 金正恩朝鮮労働党総書記と首脳会談を行う考えは?

現在、水面下でさまざまな協議を進めているが、残念ながら現時点では、進捗状況について詳細は明らかにできない。しかしながら、北朝鮮との懸案の解決に向けて、首脳会談を行う方向で努力を続ける。この点については、バイデン大統領とも意見を交換した。北朝鮮との対話の道は開かれているというのが日米の共通認識だ。いま申し上げたように北朝鮮との対話の道筋を探りながら、韓国など関係各国とも意思疎通を図っていきたい。

──中国は日本の安全保障にとって最も懸念すべき存在とされている。日本が今、特に警戒すべきなのはどんな分野だと考えるか?

まず東シナ海では、一方的な現状変更の試みが強まっている。わが国としては深刻な懸念を抱いている。日本は中国に対し、強く主張するべきことは主張し、日本の領土および領海空を断固として守る決意で、冷静かつ毅然として対処していく。

日本と中国はさまざまな可能性を共有しているが、一方で多くの課題や懸案も抱えている。中国は隣国だ。わが国は主張すべきことを主張するが、同時に対話を重んじる。共通の課題に対して、協力できるところがあれば協力する。このように双方が努力を重ねていけば、建設的で安定した関係が築かれるはずだ。

私の考えでは、日本も中国も、アジア地域と国際社会の平和と繁栄に極めて大きな責任を担っている。日中関係を建設的かつ持続可能なものにする政策を、私は一貫して掲げてきた。わが国は「互恵的な関係」を包括的に追求していく。いま申し上げたような関係の実現に向けて、中国との意思疎通を積み重ねていくこと。それが必要だと考える。

──このところ米中関係は緊迫している。とりわけ台湾をめぐる情勢はそうだ。台湾有事が現実のものとなった場合に日本が果たし得る役割について、何らかの決定はあるか。

台湾に関して、今は、台湾有事という仮定の質問に答えることは差し控えたい。しかし、ここで言っておきたいのは、台湾海峡の平和と安定は、日本の安全保障のみならず、国際社会の安定にとっても重要であるということだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

日本の働き掛け奏功せず、米が相互関税24% 安倍元

ワールド

ロシアが企業ビル爆撃、4人死亡 ゼレンスキー氏出身

ビジネス

米関税24%の衝撃、日本株一時1600円超安 市場

ワールド

米連邦地裁、収賄疑惑のNY市長の起訴棄却 政権の「
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日…
  • 9
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 10
    トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 9
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中