F-16はまだか?スウェーデン製グリペン戦闘機の引き渡しも一時停止に
Sweden Delays Gripen Jets to Ukraine: How Does Fighter Compare to F-1
ウクライナ戦争では、長距離ミサイルなどの兵器がさまざまな航空機に適応できることが明らかになっているが、西側の巡航ミサイルは、ソビエト製のMiG-29やSu-27よりグリペンのほうが適応しやすいだろう。
グリペンEは、改良されたアビオニクス、強化された電子戦能力、NATOシステムとの優れた相互運用性などさらに進化したモデルだ。先進的なセンサー、ネットワーク接続、電子攻撃を実行し、最新の脅威から防御する能力も優れている。
F-16に比べてグリペンのほうが優れているのは、維持費が安く、整備されていない滑走路や民間の高速道路でも離着陸できることだ。
一方、F-16は1970年代後半以来、多くの国の空軍の要として重用される戦闘機で、柔軟性と機動性に定評がある。
当初は制空権確保のための昼間軽量戦闘機として開発されたが、長年にわたるアップグレードの後、全天候型の多用途機として成功を収めた。
F-16はグリペンと同様、マッハ2(時速約2400キロ)を超える速度で飛行し、高度15000キロまで上昇できる。戦闘行動半径はF-16より短く、内部燃料では約540キロ、外部タンクでの航続距離は3000キロ超だ。
操縦と整備が難しい
F-16には25の空対空および空対地モードを提供するAN/APG-68のような先進のレーダーシステムが搭載されており、目標を追跡可能な範囲は100キロを超える。また、視認性を高めるバブルキャノピー、操縦を容易にするサイドスティック方式の操縦桿、敏捷性を向上させる高度なフライ・バイ・ワイヤ飛行管制システムも装備されている。
多彩な能力を誇るF-16だが、大きな欠点がメンテナンスの困難さだ。昨年、米会計検査院が発表した報告書では、F-16は空軍機の中で最も整備が難しい航空機のひとつに位置づけられている。専門家によれば、F-16がその能力を発揮するためには、約9カ月かかる大規模な訓練と、整備、給油、弾薬補給のためのインフラ構築が必要だという。
ウクライナはF-16を受け取った後、すぐに自国の空軍に統合することを望んでいるが、必要な訓練は容易ではないことから、それは難しいようだ。
アメリカの米空軍州兵は先日、ポリティコに寄せた声明で、ウクライナ人パイロットの最初のグループが、アリゾナで行われたF-16訓練プログラムに合格したことを発表した。ウクライナ人飛行士の別のグループも最近、オランダでF-16の整備訓練プログラムを修了したとオランダ政府関係者は述べている。