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対イラン報復、イスラエルに3つの選択肢──核施設攻撃か、重要人物暗殺か、ハイテクで恥をかかせるか

3 Ways Israel Could Respond to Iran

2024年4月16日(火)18時39分
ジャック・デッチ(フォーリン・ポリシー誌記者)

米元国防当局者のマイケル・マルロイは、「イスラエルによるイランへの反撃は、核関連施設と疑われる施設や防衛産業の基盤などの重要標的を狙うものになる可能性がある」と述べた。「イスラエルがその片方または両方への攻撃を成功させれば、イランにとって、イスラエルを怒らせた今回の攻撃は戦略ミスだったことになる」

ただし、イスラエル側にもリスクはある。イラン最大の核施設の一つであるナタンズ核施設はザグロス山脈の地下深くに建設されており、アメリカ製の最大規模のバンカーバスター(地中貫通爆弾)を使っても到達できない可能性がある。

 

「攻撃しても失敗する可能性がある」とロードは指摘する。「イランが秘密裏に核兵器を製造している可能性よりも、イスラエルがそれを破壊しようとして失敗することの方が最悪の事態だ」

イランの核関連施設への直接攻撃は、週末にイスラエルがイランのドローンやミサイルを迎撃するのに協力したヨルダンや欧米諸国との結束の終わりを意味することになるかもしれない。さらにレバノンを拠点とするイスラム武装勢力ヒズボラなどのイランの代理勢力が今後、イスラエルとこれまで以上に激しい攻撃を仕掛けてくる事態を招く可能性もある。

アメリカが既にイランへの直接攻撃を支持しないと示唆していることを考えれば、イスラエルは(特にバイデンの再選が掛かった大統領選が年内に迫るなか)度を超した行動を取って最大の軍事支援国であるアメリカを怒らせることがないように、注意を払う必要があるだろう。

英シンクタンク「王立国際問題研究所」の研究員で元米国防当局者のビラル・サーブは、「アメリカとイスラエルの間で既に幾らかの緊張や意見の相違がみられる」と指摘する。「イスラエルにとって、このきわめて重要かつ危険な時期にアメリカの支持を失うことは、最も避けたいことだ」

2)イラン軍の司令官や施設を狙う

イスラエルはイラン国内で、イランの核開発計画とは直接関係のない標的を攻撃することもできる。たとえば今回のイランによるドローンおよびミサイル攻撃を指揮した、イラン革命防衛隊航空宇宙部隊のアミール・アリ・ハジザデ司令官など、イラン軍の重要人物などだ。

「そうなれば、13日から14日にかけて行われた大規模攻撃を指揮した男を直接、狙うことになる」とロードは述べた。「ハジザデは常にイスラエル側の標的リストに名前が入っている人物だ」

イラン国内の軍事施設や武器保管庫、さらには革命防衛隊の本部もイスラエルの標的になり得る。

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