米加首脳が電話会談、トランプ氏「生産的」 カーニー氏「報復関税の用意」

トランプ米大統領はカナダのカーニー首相と有意義な電話会談を行い、4月28日に予定されるカナダ総選挙後に会談を行う予定と明らかにした。2021年、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Jason Redmond)
[ワシントン 28日 ロイター] - トランプ米大統領は28日、カナダのカーニー首相と電話会談を行い、4月28日に実施されるカナダ総選挙後に直接会い、政治やビジネスなどについて協議することで合意したと述べた。
トランプ氏は「極めて生産的な電話会談だった。われわれは多くの点で意見が一致している。カナダ総選挙の直後に会談し、政治、ビジネスなどあらゆる要素について協議する」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿。こうした協議は「米国とカナダの双方にとって素晴らしい結果をもたらす」とした。
カナダ首相府は声明で、米国が4月2日に追加的な関税措置を発動する計画を踏まえ、カーニー首相は「カナダ政府は労働者と経済を守るため報復関税を実施するとトランプ大統領に伝えた」と明らかにした。
両首脳はさらに、カナダ総選挙後すぐに、新たな経済・安全保障関係に関する包括的な交渉を開始することで同意したという。
カーニー氏は電話会談後にモントリオールで行った記者会見で「トランプ大統領はきょうは、プライベートな会話と公の発言の双方で、カナダの主権を尊重した」と述べ、電話会談は極めて友好的だったと語った。
同時に「米国が4月2日に新たな貿易措置を発表すれば、それを受けてカナダは自国の労働者と経済を守るために対抗関税措置を導入するとトランプ大統領に伝えた」と述べた。
カーニー氏は27日、米国とカナダの長年にわたる互恵的な経済・安全保障上の関係は終わったと述べ、米国の関税の脅威への対抗措置について、あらゆる選択肢を検討すると表明している。