指名争いから撤退も、ヘイリー元国連大使が「ブランド構築」には成功した理由とは?
2024年3月13日(水)11時55分
ヘイリーの次のステップは? BRIAN SNYDERーREUTERS
<トランプへの支持は明確には表明しなかった、ニッキー・ヘイリー。次回を狙うのか、それとも?>
米大統領選の共和党候補者指名争いからヘイリー元国連大使が撤退した。
3月5日に15州で行われた共和党予備選では14州で敗北。これで(法的問題や健康問題に阻止されない限り)トランプ前大統領の候補者指名が確実になった。
3月6日の撤退発表では、ヘイリーの姿勢は相変わらず両てんびん的だった。トランプへの支持は表明しなかったが、「私は共和党候補を常に支持してきた」と述べている。
つまり、どういうことか? 撤退表明で、大勢に従わないことが重要だというサッチャー元英首相の発言を引用する一方で、大勢に従ってトランプを支持すると示唆したことが答えのヒントだ。
撤退したとはいえ、予備選は「ヘイリーブランド」の構築という意味で大成功だった。打ち立てたのは、フェミニズムの勝利のために影響力を求める保守派というイメージだ。
ヘイリーには、手にした知名度で稼ぐ道が開けた。まずは児童向けのサッチャーの伝記の出版なんてどうだろう?