「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最凶部隊「ストームZ」10万人を送り出すプーチンと「生還後の悲惨」
Putin's Suicide Squad
この1年間、受刑者がロシア軍の「人海戦術」に投入される兵士の主な供給源となってきたのは事実だ。運よく生き延びて生還した者は恩赦を受け、社会復帰を果たすが、彼らの再犯率は高いとメルビンは言う。「なにしろ前線でのトラウマや心理的なストレスはひどい」からだ。
スターリン時代には「主に政治犯と弾圧された人々が刑務所にいて」、そういう人が戦場に駆り出された。囚人を前線に送り出した刑務所は空っぽになったという。
「ロシア軍は人命の損失など気にせずに戦う。戦場に大量の兵士を送り込み、壊滅したら新たな部隊を投入する。それなりに人口が多いから、命の値段は軽くなる」とメルビンは付け加えた。
「そういう戦術だから、ロシアの指導者たちは受刑者を、大きな政治的リスクなしで利用できる資源と見なしている」
ちなみにウクライナ軍は、刑務所にいる犯罪者を入隊させることを認めていない。しかし「プーチン政権は、誰がカラシニコフ銃を手にし、誰が塹壕に籠もっていようと気にしない」。ウクライナ軍の元兵士でジャーナリストのビクトル・コバレンコは本誌にそう語った。
「これは優れてロシア的な戦い方で、スターリン時代の第2次大戦以来の伝統だ。プーチン政権は多くの点で、残忍で無慈悲なスターリン政権と似ている」ともコバレンコは言った。
「大規模な動員令でロシア社会に動揺が走るのを防ぐため、プーチンは犯罪者を兵士に仕立てている」
だが戦場を生き延びて自由の身となった凶悪犯が街に戻ったとき、その代償を払わされるのは一般の国民だ。