韓国物価高騰、韓国内旅行より日本旅行の方が安い。日本人旅行者にも変化が...
東大門地域のホテルに宿泊する旅行者は、東大門市場や近隣の広蔵市場で食事をし、東大門市場で買い物をするが、安価な店を選んでいる。航空運賃と宿泊費の高騰で買い物に充てられる金額が小さくなったのだ。
東大門市場のファッションビル内に店を構えるイーマート系列の格安食品スーパー「ノーブランド」は日本人旅行者で溢れかえる。同店は生鮮や安価なプライベートブランド(PB)が中心で、韓国を頻繁に訪れるハードリピーターに人気の商品は皆無といってよい。数か月前には求める商品がないと諦める日本人旅行者をたびたび目にしたが、このところ安価なPBを購入する日本人旅行者が増えている。同店は日本語ができるスタッフを系列店から呼び寄せた。
物価高騰に対応する個人輸入市場の活況
国内物価の高騰を受け、個人輸入も活況を呈している。韓国で販売していない海外製品を取り寄せる「海外直購」は以前からあったが、内外価格差が広がった商品を個人輸入する人が増えているのだ。
韓国統計庁によると、今年第1四半期に韓国のオンラインサイトで日本から商品を取り寄せた「海外直購」は前年同期比14.3%増の3019億ウォン(約334億円)に達し、第2四半期も前年と比べて13.5%多かった。統計には楽天やアマゾンなど日本サイトからの購入数は含まれていないため、実際の購入数はさらに多い。
日本からの個人輸入はキャベジンやサロンパスなどの医薬部外品やアシックスなど日本ブランドに加えて、日本酒や欧州産ワインの海外直購も目立っている。送料と税金を負担しても日本から輸入する方が安いのだ。
9月には米アップル社製iPhone15の個人輸入申請が急増した。iPhoneは日本の方が韓国より発売開始が早いため、新機種が発売されると日本や香港から取り寄せる人が少なからず現れたが、円安ウォン高で価格差が生じたことから日本への注文が大幅に伸びたようだ。
ソウルの繁華街は物価高騰の皺寄せを受けている。明洞の裏通りや飲食店が立ち並ぶ仁寺洞、梨泰院など夜9時を過ぎるとゴーストタウンと化している。夕食を外で食べずに自宅で摂る人が増えたのだ。
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