もはや「わざと戦争を長引かせて」政治生命の維持に固執するしかない、ネタニヤフとその代償
BIBI’S SURVIVAL PLAN
ネタニヤフはユダヤの力党と宗教シオニズム党という極右勢力を味方に付け、連立政権内での求心力を確かなものにしたいと考えている。米バイデン政権の要請は無視して、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人に対するユダヤ人入植者の暴挙にも意義ある対応を取らないだろう。
11月16日発表の世論調査によれば、イスラエル人の32%がガザでのユダヤ人入植地の再建を支持し、世論の右傾化が進んでいる。かつての入植地は2005年、イスラエル軍のガザ撤退に伴い解体され、約8000人の入植者はイスラエルに戻った。
右傾化が続けばネタニヤフはその流れに乗じて、パレスチナ問題に対する国際的な圧力に屈しない強いリーダーを演じ、求心力の維持を図るかもしれない。既にネタニヤフは戦後のガザにおいて、米政権が主張するようなパレスチナ自治政府の役割はないと断言している。
アルフェルは、ネタニヤフが「10月7日と、それまでの彼のハマスへの方針を、人々が思い出さないことを願っているはずだ」と語る。
「彼にはハマスを壊滅させたと宣言できる何かが必要だ。人質解放について妥当な結果を導き出し、イスラエル人にとっても有益だと言えるガザの将来を描く必要がある」