中国、台湾総統選控えGLAYとも共演する人気バンドに親中発言要求 「口パク」疑惑で圧力か
台湾の人気バンドMAYDAYの香港公演のようす 五月天 阿信 / YouTube
複数の関係筋や台湾当局の内部文書によると、中国の国家ラジオテレビ総局は、来月の台湾総統選を控え、台湾の人気ロックバンド「メイデイ」に親中的な発言をするよう圧力をかけた。
メイデイは中国でも絶大な人気を誇る。
台湾安全保障当局の内部文書によると、国家ラジオテレビ総局はメイデイに対し、台湾は中国の一部であるとの中国側の主張に公式に支持を表明するよう要求。
台湾の安全保障当局者によると、中国当局は今月、メイデイに圧力をかけるため、メイデイに対する捜査を発表。捜査はメイデイが最近中国で行ったコンサートで「口パク」を行っていたとの疑惑が中国国内のソーシャルメディアで浮上したことを受けたものという。中国では「口パク」が禁止されている。
所属事務所は11月の中国ツアーでメイデイが「口パク」を行っていたとの疑惑を過去に否定している。
直接事情を知る匿名筋によると、中国当局はメイデイに「政治的サービス」を提供するよう求めたが、メイデイ側は拒否。これを受け、中国当局は口パク疑惑の捜査と罰金をちらつかせたという。同筋は「協力しなければ、罰金を支払わなければならない」と述べた。
捜査結果やメイデイに対する罰則は現時点で公表されていない。