中国の「ノルマンディー作戦」を担う強襲揚陸艦の新造艦が撮影される
Photo Reveals China's New Amphibious Assault Ship for D-Day-Style Invasion
075型は最終的に8隻配備される予定で、建造は全て国有の滬東中華造船が担う。
1番艦は2021年4月に南シナ海に臨む中国最南端の海南島・三亜で、習主席も出席して盛大な就役式が行われ、「海南」と命名された。
海南はそれに先立つ2019年9月に進水し、2020年8月に海上での性能試験が実施された。
2番艦の「広西」は2020年4月に進水、同年12月に性能試験が行われた。3番艦の「安徽」も同様に2021年1月と11月に進水と試験を終え、2022年10月に中国海軍の東海艦隊に配備された。
「直線式飛行甲板と、格納庫のような凹甲板(ウェルデッキ)がある075型強襲揚陸艦は、多次元統合型の上陸作戦においてヘリコプターとエアクッション型揚陸艇、水陸両用装甲車を積載できる」と、中国共産党系の新聞・環球時報は最近報じた。
東・南シナ海の制海権をめぐり、近隣諸国とにらみ合う中国にとって、紛争勃発時に地上部隊を迅速かつ安全に送り込める艦艇は不可欠だ。仮定の話にせよ、台湾への軍事侵攻にもこうした艦艇は欠かせない。海上からの侵攻では、第2次世界大戦中の1944年に連合軍が実施したノルマンディー上陸作戦よりもさらに複雑な、現代の戦争では1度も実施されていない高度な水陸両用作戦が必要になると、米高官は言う。
3隻目の空母も試験航海へ
環球時報は、075型は071型ドック型揚陸艦よりも高度な性能を誇るという軍事専門家の発言を伝えている。071型は発注された最後の艦である9番艦が2020年に完成した。
075型も071型も平和時の人道的任務にも派遣される。
上海は中国の造船業の中心地で、中国海軍の3隻目の空母となる「福建」もここで整備されている。003型と呼ばれるこの空母は2022年6月に進水、衛星画像による最近の分析によれば、今は試験的な処女航海に備えている段階のようだ。
福建は米海軍の最新の空母に匹敵する巨艦だが性能は米空母にかなわない。ちなみに福建もネット上に画像が出回っている。新型の電磁式カタパルトで、中国の次世代型ジェット艦上戦闘機を射出させる試験の模様をとらえた画像だ。