移籍先の大本命は? 大谷翔平「争奪戦」をMLB取材歴32年のジャーナリストが展望【注目ニュースをアニメで解説】
Newsweek Japan-YouTube
<大谷の来季の所属チームについて、ロサンゼルス・タイムズ紙などのMLB担当記者・コラムニストを歴任してきたスポーツジャーナリストのスコット・ミラーが考察。本誌の特集記事の内容をアニメーション動画にして一部紹介する>
アメリカンリーグでホームラン王に輝き、2桁勝利も達成──終盤に戦線離脱したものの今年も二刀流で大活躍した大谷は、この冬フリーエージェント(FA)となる。射止めるのは果たしてどの球団か。
本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「移籍先の大本命は? 大谷翔平「争奪戦」の行方をMLB取材歴32年のジャーナリストが展望【アニメで解説】」の内容をダイジェスト的に紹介する。
大谷の2023年は予期せぬ形で幕を閉じた。8月に右肘の靭帯を損傷し、9月初めに右脇腹を痛め、9月19日には右肘の内側側副靭帯の手術を受けた。
シーズン途中にロッカーから荷物が消えたことで、ロサンゼルス・エンゼルスでのプレーは今季限りか、と憶測が飛び交った。
2024年に大谷がプレーするチームとして大本命なのは、ロサンゼルス・ドジャースだ。今季開幕から大谷が登板するたびにスカウトを派遣するなど、ドジャースはその関心を隠さない。トレイ・ターナーやジャスティン・ターナーといった主力選手を夏前に放出し、報酬を軽減したのもそのあらわれだ。
南カリフォルニアは慣れ親しんだ地であり、大谷にとっても移籍しやすいはずだ。さらに、この11年の間にナショナルリーグ西地区で10回優勝しているドジャースは、優勝できるチームでプレーしたい大谷にとって最高の環境と言っていいだろう。
9月27日時点のスポーツベッティングサイト「SportsBetting.ag」の予想では、大谷がエンゼルスと再契約しない場合の他球団の獲得オッズで、ドジャースを筆頭に西海岸のチームが上位に並んだ。(編集部注:10月に入り、メッツやレッドソックスなど東海岸のチームへの移籍の噂も報じられている)
資金力のあるヤンキースは軽視できないが、ニューヨークが大谷の性に合うかどうかは分からない。今は登板後のみ受けることにしている取材も、押しの強いニューヨークの報道陣がそれを受け入れるかも不明だ。
業界関係者の間では、大谷がこの冬FAになれば10年契約で5億ドル以上を提示されるとの見方もある。右肘手術の影響は未知数だが、彼の人柄と実績を思えば提示額は大して下がらないとみられている。
執刀したニール・エルアタラッシュ医師は次のように太鼓判を押した。「24年の開幕日には完全に回復して何の制約もなくヒットを打つ準備ができていて、25年には投打両方をこなせるはず」
爪割れとマメと脇腹、終盤にかけての疲労がネックだが、勝てるチームでプレーすれば負担が減り、彼のキャリアにとってプラスになるかもしれない。契約書にサインするのに期限はないが、春季キャンプの開始前になるのは確実で、各球団とも恐らく年内に契約をまとめたがるだろう。
エンゼルスのチームメイト、ミッキー・モニアック外野手は「ショーヘイは自分と家族にとってベストな決断をするだろう。チームメイトとして応援するよ」と述べ、同じく同僚で大谷とともに先発投手陣の一角を担ってきたパトリック・サンドバルも次のように語った。「彼がふさわしいものを得れば満足だ。彼は常に最高レベルでプレーしてきた。報われて当然だ」
■詳しくは動画をご覧ください。