「台湾有事」は本当に起きるのか...今すぐ日本が準備すべきことは何か?
Newsweek Japan-YouTube
<ロシアによる「ウクライナ侵攻の失敗」から、中国は台湾侵攻を思いとどまったという議論がある。しかし、それは本当なのか? 本誌編集長がジャーナリストの野嶋剛氏に聞いた>
ロシアのウクライナ侵攻を中国はどう「教訓」としたのか、そして日本が想定すべきことは何かについて、台湾の専門家でジャーナリストの野嶋剛氏に本誌編集長・長岡義博が聞く。
本記事では、本誌YouTubeチャンネルの動画「第3回目 ニューズウィーク日本版編集長が聞く!【台湾有事】日本が今、一番最初に備えるべきことは何か? 野嶋剛×長岡義博」の内容をダイジェスト的に紹介する。
ウクライナ侵攻は中国の「教訓」?
ロシアのウクライナへの軍事侵攻の失敗により、中国が台湾侵攻を躊躇したという見方がなされるようになった。
しかし、むしろロシアの失敗から、いかに中国がミスしないかということを学んだと野嶋氏は指摘する。したがって「台湾有事」が遠のいたという楽観的な見方には懐疑的であるという。
「一島三峡」
また、中国の戦術変更にも言及。米軍などからの後方支援を防ぎ、いかに台湾を効果的に包囲するか。そのための「一島三峡」についても紹介(本誌転載記事はこちら)。
では、実際に「台湾有事」が起きた際には日本はどうなるのか?
中国がどこを攻撃するかによっていくつものパターンが考えられる。しかし、共通するのはまずは台湾にいる約2万の在留邦人の安全確保。そして台湾在住の数十万人の外国人の一次避難場所に日本がなりうることにも言及。
日本はウクライナにとってのポーランドに
そうなると、まさに日本はウクライナにとってのポーランドになると、野嶋氏は指摘。しかし、陸路ではないことでのロジスティックスの難しさや問題も発生するなど、議論すべきことは山積みである。
今はまだ「台湾有事」についてオープンに議論することが避けられている。いかなる戦争も予想することは不可能だが、あらゆる可能性を排除せずに議論することはできる、と。
■詳しくは動画をご覧ください。