ウクライナ支援へ欧州で中古戦車に注目 各国の強い需要で「転売ビジネス」も活況
かつてベルギーが所有していた中古のドイツ製戦車「レオパルド1」数十両が、ウクライナ軍への供与のため、欧州の別の国によって購入された。ベルギーのトゥールネで1月31日撮影(2023年 ロイター/Yves Herman)
かつてベルギーが所有していた中古のドイツ製戦車「レオパルド1」数十両が、ウクライナ軍への供与のため、欧州の別の国によって購入された。取引に関わった業者が8日に語った。
ベルギーのデドンデ国防相は、ウクライナに送るため戦車の買い戻しを検討したが、不当な価格を提示されたことを明らかにしている。
かつて旧式として処分され、その後に多くが民間企業の所有となっている武器への需要が高まっている。こうした動きは、ウクライナに送る武器探しで西側諸国が苦労している状況を浮き彫りにしている。
防衛企業OIPランドシステムズの最高経営責任者(CEO)、Freddy Versluys氏は、5年以上前にベルギー政府から戦車を購入。同氏はロイターに、50両の戦車全てを欧州の別の国に売却したと語った。価格は明かせないという。
同氏はリンクトインに「われわれは公正な市場価格を提示し、それを喜んで受け入れる動きがあったということだ」と書き込んだ。
戦車は現在工場に運ばれており、一部は解体して部品が使用され、他は修理が施されている。同氏によると、ウクライナの戦場に投入されるには4─6カ月かかる見通し。