最新記事
北朝鮮

北朝鮮に「自ら」拘束された米兵をアメリカで嘲笑う脱北女性、北に「殺された」ワームビア

North Korean Defector Speaks Out About Soldier Who Crossed Border

2023年7月19日(水)17時25分
キャサリン・ファン

非武装地帯の共同警備区域(JSA)の韓国側から北朝鮮を臨む(3月3日板門店) JEON HEON-KYUN/REUTERS

<7月18日、朝鮮半島の軍事境界線を、アメリカ軍兵士が「自ら進んで」越えて北朝鮮に入るという大事件が起きた。この件について、10代で北朝鮮を逃れ、現在はアメリカの市民権を取得して同国に住む脱北者のパク・ヨンミが意見を述べた>

<動画>ナイトクラブで北に「リベンジ」するパク

アメリカと国際機関の当局者が認めたところによると、アメリカ軍の兵士1名が、北朝鮮と韓国の軍事境界線上にある非武装地帯共同警備区域(JSA)を見学するツアーに参加中に、「無許可で」北朝鮮側に入り、現在は北朝鮮軍に身柄を拘束されているとみられる。

 
 
 
 

パクは、このニュースに反応する形で、次のようにツイートした。「アメリカを嫌悪する人たちは、もっとどんどん北朝鮮に亡命すればいい」

パクは近年、アメリカの保守派の間で人気を博している。保守派とリベラル派が鋭く対立する米国内の政治情勢や文化戦争とも呼ばれる状況を、北朝鮮で過ごした子ども時代と重ねて批判する点が保守派の好みに合っているためだ。

6月に保守派の団体「ターニング・ポイントUSA」が主催したイベントに出席した際もパクは、会場の聴衆に対してこう語りかけた。「アメリカに住む人たちの多くは、この国が専制政治に転じる心配はなく、北朝鮮は最初から今のような独裁制なのだと考えているだろう」

「(北朝鮮でも)独裁は独裁で始まったわけではない。平等という目を見張るようなうたい文句のもとに始まった。彼らは私たちに、社会主義のパラダイスを実現すると約束した」とパクは述べた。「この約束をかかげながら、彼らは1つずつ、私たちからすべてを奪っていった」

右がパク


カルチャー
手塚治虫「火の鳥」展 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国副首相が米財務長官と会談、対中関税に懸念 対話

ビジネス

アングル:債券市場に安心感、QT減速観測と財務長官

ビジネス

米中古住宅販売、1月は4.9%減の408万戸 4カ

ワールド

米・ウクライナ、鉱物協定巡り協議継続か 米高官は署
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 5
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中