最新記事
2024米大統領選

「次の大統領は彼しかいない」...共和党支持者から見たデサンティスという男

WHY I’M FOR DESANTIS

2023年6月6日(火)13時00分
ジョシュ・ハマー(本誌シニアエディター、保守派ポッドキャスト司会者)
デサンティス

書店に並ぶデサンティスの自叙伝 SEAN RAYFORD/GETTY IMAGES

<左派や「ウォーク」思想と戦い続けてきたロン・デサンティスに共感し、フロリダに移住した人も多い。「彼がリーダーにふさわしい」と共和党支持者が信じる理由について>

2024年米大統領選に向け、フロリダ州知事のロン・デサンティスの戦いがようやく始まった。いかなる経験則あるいは合理的な観点から見ても、彼は共和党の指名候補者争いで前大統領のドナルド・トランプを破る可能性がある唯一の人物だ。

筆者はアメリカ史上で最も悲惨な新型コロナ禍におけるデサンティスの勇気、判断力、大胆なリーダーシップに引かれてフロリダに移住した。その視点から、デサンティスの立候補を肯定的に論じてみよう。

ロナルド・レーガンはかつて、最も恐ろしい言葉は「私は政府の者だ。ここに助けに来た」だと言った。アメリカが政府による過度な課税と厳しい規制に苦しんでいた時代を、レーガンのこの言葉は正確に捉えていた。

「傲慢な政府」がいまだ脅威であることは確かだ。しかし、現在アメリカが直面しているより大きな脅威は、政治の中枢にいながら、現実を理解しないエリート層によって広められているイデオロギー「ウォーク(社会的に目覚めること)」だ。

デサンティス以上にこの現実をよく理解し、政治力を持って立ち向かっている公職者はほかにいない。

反米的な「批判的人種理論」であろうと、小学校や大学や職場におけるLGBTQ(性的少数者)についての洗脳であろうと、文明の健全さを守り、ウォークにむしばまれた考え方が広がらないよう、彼は断固たる措置を取ってきた。

デサンティスは、州立大学であるニューカレッジ・オブ・フロリダの評議会で保守的な理事を任命し、保守系の名門校ヒルズデール大学のように変えようと戦った。

これは、100年以上にわたって左派が奪ってきた組織・機関を取り戻し、秩序ある自由の中でアメリカ的価値観を復活させる象徴的なやり方だった。

SDGs
使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが「竹建築」の可能性に挑む理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア政府系ファンド責任者、今週訪米へ 米特使と会

ビジネス

欧州株ETFへの資金流入、過去最高 不透明感強まる

ワールド

カナダ製造業PMI、3月は1年3カ月ぶり低水準 貿

ワールド

米、LNG輸出巡る規則撤廃 前政権の「認可後7年以
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 6
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 7
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中