「次の大統領は彼しかいない」...共和党支持者から見たデサンティスという男
WHY I’M FOR DESANTIS
書店に並ぶデサンティスの自叙伝 SEAN RAYFORD/GETTY IMAGES
<左派や「ウォーク」思想と戦い続けてきたロン・デサンティスに共感し、フロリダに移住した人も多い。「彼がリーダーにふさわしい」と共和党支持者が信じる理由について>
2024年米大統領選に向け、フロリダ州知事のロン・デサンティスの戦いがようやく始まった。いかなる経験則あるいは合理的な観点から見ても、彼は共和党の指名候補者争いで前大統領のドナルド・トランプを破る可能性がある唯一の人物だ。
筆者はアメリカ史上で最も悲惨な新型コロナ禍におけるデサンティスの勇気、判断力、大胆なリーダーシップに引かれてフロリダに移住した。その視点から、デサンティスの立候補を肯定的に論じてみよう。
ロナルド・レーガンはかつて、最も恐ろしい言葉は「私は政府の者だ。ここに助けに来た」だと言った。アメリカが政府による過度な課税と厳しい規制に苦しんでいた時代を、レーガンのこの言葉は正確に捉えていた。
「傲慢な政府」がいまだ脅威であることは確かだ。しかし、現在アメリカが直面しているより大きな脅威は、政治の中枢にいながら、現実を理解しないエリート層によって広められているイデオロギー「ウォーク(社会的に目覚めること)」だ。
デサンティス以上にこの現実をよく理解し、政治力を持って立ち向かっている公職者はほかにいない。
反米的な「批判的人種理論」であろうと、小学校や大学や職場におけるLGBTQ(性的少数者)についての洗脳であろうと、文明の健全さを守り、ウォークにむしばまれた考え方が広がらないよう、彼は断固たる措置を取ってきた。
デサンティスは、州立大学であるニューカレッジ・オブ・フロリダの評議会で保守的な理事を任命し、保守系の名門校ヒルズデール大学のように変えようと戦った。
これは、100年以上にわたって左派が奪ってきた組織・機関を取り戻し、秩序ある自由の中でアメリカ的価値観を復活させる象徴的なやり方だった。