韓国アシアナ機、飛行中に突然乗客がドアをこじ開けた!
猛烈な風であらゆるものがはためく機内 KBS News / YouTube
<気圧差と猛烈な風で機内は大混乱に......>
韓国アシアナ航空の国内便旅客機が着陸直前に乗客が出入り口を開き、そのまま飛行する事故が発生した。
26日午前11時49分に済州空港を出発したアシアナ航空OZ8124便旅客機は、大邱空港に着陸する直前の12時45分ごろ、地上200m上空で出入り口のドアが急に開かれ、その状態のままで滑走路に着陸したという。中央日報など韓国メディアが報じた。
なぜ、飛行中にドアを開けられた?
事故は30代の男性乗客が突然、出入り口を開こうとしたため、発生したことが分かった。当時の状況を撮影した映像をみると、飛行中の旅客機のドアが開かれて猛烈な風が吹き、乗客の髪の毛とシートが激しくはためいている。
ある乗客は、「飛行機がタイヤをまだ降ろさなかった着陸直前に、急にドアが開かれた」「乗務員たちが急いで座るように大声を張り上げて制止した」と当時の状況を伝えた。
さらに、「ドアが開くと、いきなり気圧のせいに耳がつーんとして子供たちが泣いて声を張り上げるなど、混乱した状況だった」と付け加えた。
事故のあった旅客機には、27日、蔚山で開かれる全国少年体育大会に参加する済州の小中学生の選手64人が乗っていた。
旅客機は、非常脱出スライドの一部が破れたものの、どうにかけが人などを出さずに大邱空港に着陸をしたが、少年体育大会の選手8人など9人が呼吸困難の症状を訴えたため病院へ搬送された。
ある選手の母親は「子供たちが体をぶるぶると震わせて泣きながらとても驚いた様子でした」とし、「搭乗口近くにいた子供たちが一番大きな衝撃を受けたようだ」と話した。
大邱警察庁は飛行機の出入り口を開けた男性を着陸直後に逮捕し、犯行の動機などを調査しているほか、アシアナ航空の客室乗務員からも聞き取り調査を行っている。
アシアナ航空の関係者は「正確な原因は調査中」とし、「非常口隣りの席の乗客が非常口のレバーを触ったと供述して警察が調査中」と説明した。この乗客に損害賠償請求をするかという質問には「まだ事件が発生して間もないためか、警察の調査を見守る」と立場を明らかにした。
また、非常脱出口が簡単に開かれた理由については「通常の飛行中は気圧差のため、物理的にドアをこじあけるのは不可能だ。しかし、今回の事件のように、着陸直前の場合は気圧差がだんだん低くなるためにドアが開かれる可能性のある機内環境になりかねない」と説明している。