ロシア潜水艦隊に落ちる影...その将来は? 専門家が想定する2つのシナリオ
RUSSIA’S WEAKENED NAVY
ロシアの潜水艦がどこまで外国の技術に依存しているかを検証するのは難しいが、開発の少なくとも一部には国外の技術が必要になると、ゴレンブルグは言う。ただし、水上艦隊と水中艦隊の違いもあり、特に原子力潜水艦は外国の技術を必要としない可能性が高いとも指摘する。
ロシアの潜水艦隊の将来について、専門家は2つのシナリオを想定している。最終的にロシア軍全体の資源に制約が生じた場合、地上軍など最も損害が大きい部隊の再建が優先される可能性が高いと、ゴレンブルグはみる。「そうなれば必然的に、(潜水艦の)建造は将来的に削減もしくは制限されるだろう」
しかし、「相対的な重要性」を考えて潜水艦にもっと投資を回すこともあり得ると、チャイルズは示唆する。ただし、その効果は短期的には表れないだろう。ゴレンブルグは過去10年の潜水艦への投資水準を念頭に、「少なくとも今後20年は、ロシアは自らを潜水艦の主要国と位置付けている」と語るが、その後は「確実に影響が出そうだ」。
とはいえ、マーテンズが言うように、核抑止力を持つ潜水艦とそれを守る水中船舶の両方を維持することは、ロシアにとって常に絶対的な優先事項であり続けるだろう。