「彼女のお尻を見られるように」...トランプのセクハラを、元ホワイトハウス女性職員2人が告発
Ex-Donald Trump Staffers Accuse Him of Sexual Harassment in the White House
大統領時代のトランプの振る舞いが問題視されている(写真は2020年10月) Carlos Barria-Reuters
<民事裁判で作家の女性に対する性的暴行と名誉棄損が認められたトランプ前大統領について、2人の女性が新たなセクハラ疑惑を告発した>
ドナルド・トランプ前政権時代にホワイトハウス職員だった女性2人が、トランプが任期中、女性職員にセクハラ行為を繰り返していたと告発した。トランプに対しては5月9日、民事訴訟で作家のジーン・キャロルに対する性的暴行が認定されたばかりだ。
■【写真】トランプによるセクハラを告発した2人の元ホワイトハウス女性職員
民事訴訟でトランプは、キャロルに対する500万ドル(約6億7000万円)の支払いを命じられた。陪審は、1996年に百貨店バーグドルフ・グッドマンの試着室でレイプされたというキャロルの主張は退けたが、トランプによる性的暴行と名誉毀損を認めている。次期大統領選で再選を目指すなかで、痛手となる可能性がある。
トランプは、自ら立ち上げたSNS「トゥルース・ソーシャル」で評決について怒りをあらわにした。キャロルが誰なのか「見当もつかない」と述べ、評決は「侮辱」であり「史上最大の魔女狩りが続いている」と非難した。
そんなトランプについて、2020年12月にホワイトハウスのコミュニケーションディレクターを辞任したアリッサ・ファラー・グリフィンはCNNの番組で語り、トランプが在任中、女性職員に対しても繰り返し不適切な態度を取っていたと明らかにした。
不適切と思われるケースは数えきれないほど
「ホワイトハウスにおける不適切と思われるケースは数え切れないほどあり、女性との関わり方が危険だと思い、首席補佐官に報告した」とファラー・グリフィンは語った。
マーク・メドウズ元大統領首席補佐官を含むトランプの側近に、彼の行動について報告したのは自分だけではなかったと、ファラー・グリフィンは述べた。「この(民事訴訟の)レベルほどのものはなかったが、私は不適切と考え、報告する義務もあった」
彼女は、有権者に「注意を払う」よう促し、共和党はトランプに対して「謝罪するのをやめる」よう求めた。「ドナルド・トランプが自分の正体を明かしたら、信じるべきだ」
トランプは2005年に芸能番組「アクセス・ハリウッド」に出演した際、女性の合意を得ずにキスをしたり体を触ったりすることについて話し、その会話が2016年に流出すると「ロッカールームトーク」だと弁明した過去がある。ファラー・グリフィンはこの時のことを引き合いに出し、「(自分が見聞きしたことも)ロッカールームトークとして扱いたかったが、それは違った」と述べた。