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プーチンの「忠犬」ルカシェンコ、暗殺に怯える日々

Lukashenko Fears Russia Will Assassinate Him: Report

2022年12月1日(木)15時53分
ダニエル・オング

狩る立場から狩られる立場になった?「ヨーロッパ最後の独裁者」ルカシェンコ Didor Sadulloev-REUTERS

<11月末に急死したベラルーシの外相は、西側との接触がばれて「ロシアに毒殺された」ともっぱらの噂だ>

「ヨーロッパ最後の独裁者」と呼ばれるベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領といえば、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の忠実な盟友として知られる。それが最近は、ロシア政府に暗殺されるのではないかと疑心暗鬼に陥っているという。11月末にベラルーシ政府No.2の外相が急死したからだ。

英大衆紙「サン」は、反プーチンを掲げるロシア人実業家(現在はイスラエルに亡命中)レオニード・ネブズリンの言葉を引用し、ルカシェンコが暗殺を恐れて料理人から警備員まで使用人を入れ替え、子どもたちを守るために追加の警護をつけたと報じた。

ルカシェンコがロシアによる暗殺を恐れるようになったきっかけは、11月23日に元気な姿を見せていたウラジーミル・マケイ外相が64歳で急死したこと。ベラルーシ外務省はマケイの死因について、詳細を公表していない。

マケイの突然の死を報じるツイート


一部のメディアやネブズリンをはじめとする事情通は、マケイがウクライナでの戦争について西側諸国と秘密裏に接触していたのがバレて、ロシア連邦保安局(FSB)に毒殺されたのではないかという見方を示した。

外相の死は「警告」か

ネブズリンは「ロシアの特殊任務部隊に近い」筋からの情報として、「ベラルーシの事実上のナンバー2であるマケイの死は、ベラルーシの政界にパニックを引き起こした」と指摘。彼は毒殺されたと思う根拠について、「マケイは健康でアクティブな生活を送り、さまざまな計画を立てていた」と述べた。

また英デイリー・メール紙によれば、ネブズリンはこうも述べている。「心臓に異常が生じた時、彼は病院にも行かなかった。それまで同じような異常を経験したことがなく、痛みを重視しなかったからだ」

英議会のポーランド問題議員連盟の首席顧問であるジョージ・ビジンスキをはじめとする複数の専門家も、ネブズリンの毒殺説を支持する。ビジンスキはまた、マケイの毒殺は、プーチンによるルカシェンコへの「警告」だった可能性があるとも指摘した。

ビジンスキはウクライナの英語メディア「キーウ・ポスト」に対して、次のように述べた。「推測だが、プーチンの最も忠実なパートナーたちでさえもが、プーチンが負けつつあるとみて寝返りたいと考えている可能性がある。スターリンが自分に服従しない全ての者を排除したのと同じように、プーチンもルカシェンコにメッセージを送っている可能性が高い。『中立は死を意味する』のだと」

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