戦闘機F-35B、着陸に失敗し回転──パイロット緊急脱出の一部始終
Video of U.S. Pilot Ejecting During Slow-Motion Jet Crash Viewed 8.2M Times
2018年、東シナ海に展開するワスプに着陸するF-35BライトニングII Michael Molina/U.S. Navy/Handout via REUTERS
<ゆっくりと垂直着陸するF-35BライトニングII。無事着陸と思いきや機体はバランスを崩し回転。そんな危機的状況から緊急脱出するパイロットの動画がネットで話題だ>
米軍の戦闘機・F-35BライトニングIIの着陸に失敗したパイロットが脱出する動画が、Twitter上で800万回以上再生されている。
この事件は、木曜日にテキサス州のフォートワース海軍航空基地共同予備基地の滑走路に着陸するために機体が降下しているときに発生した。
ネットに投稿された動画では、F-35Bが着陸する際に、接地後、機体が大きく回転している様子が見られる。
その後、パイロットは射出座席を作動させ、コックピットから投げ出された。7秒間ほどを空中で過ごし、パラシュートを開いて着陸した。
国防契約管理局の広報担当者であるマシュー・モントゴメリーは15日、パイロットは念のため病院に運ばれたが、深刻な負傷はしていないようだと述べた。
F-35BライトニングIIは、統合打撃戦闘機の海兵隊仕様機で、短距離離陸と垂直着陸の能力を備えている。
ワシントンポスト紙によると、国防総省のパトリック・ライダー准将は、問題の航空機は製造元のロッキード・マーチンが所有するものだが、操縦していたのは「米国政府のパイロット」だと述べた。そのパイロットが米軍関係者であるかどうかは特定されていない。
地元メディアの取材に対し、近隣のホワイト・セトルメントの警察署長であるクリス・クックは、同署が海軍航空基地とロッキード・マーティンの両方から支援の要請を受けたと明かした。
「軍用機が基地に墜落し、パイロットが脱出したとの通報があった」
同署の警察官は現場の安全を確保し、隣接する道路の交通整理を行った。
ロッキード・マーティンは声明の中で、この事故を認めている。
「F-35Bがフォートワース海軍航空基地共同予備基地の共有滑走路に墜落したことは承知しており、パイロットは脱出に成功したと理解しています」