最新記事

インド

15人を負傷させたヒョウ、ものすごい速度で車を襲撃

Shocking Video Shows Leopard Who Injured 15 People Attack Car Window

2022年12月28日(水)19時35分
アンドリュー・スタントン
ヒョウ

Freder-iStock.

<普段はあまり人を襲わないとされるヒョウが、インド北東部で大勢の人を襲う事件が発生。珍しい「襲撃映像」も話題に>

インドで12月26日、1頭のヒョウが子供を含む15人を襲ってけがをさせる事件が起きた。このヒョウはその後、走行中の車にも襲いかかり、その様子を捉えた動画がソーシャルメディアに投稿されて話題になっている。

日刊紙タイムズ・オブ・インディアが報じたところでは、事件が起きたのはその日の朝。ヒョウがインド北東部アッサム州ジョールハート県にある雨林研究所の敷地内に現れた。

複数の子供や研究所スタッフを含む、少なくとも15人が襲われて近くの病院に運ばれたが、いずれも容態は安定しているという。

近くの自然保護区にいたヒョウが、食べ物を探して研究所の敷地内に迷い込んできたのではないかというのが地元当局の見方だ。

【動画】ヒョウがフェンスを飛び越え、走行中の車を襲う瞬間

同紙によれば、事件を受けてヒョウの捜索が始まった。人家の近くをうろつく姿も目撃され、近隣住民は家を出ないよう求められたという。

「ヒョウは非常に攻撃的になっている。研究所の敷地内にわなを仕掛けた。追跡を続けている」と、地元の森林管理当局者は同紙に語った。

捜索の末、発見したレンジャーも負傷

このヒョウが地元住民の乗った車に飛びかかる動画が、SNSに投稿された。

ヒョウは背の高いフェンスを飛び越えて道路の端にひらりと着地するや、目の前を通りがかった車に飛びつく。前足の爪で窓にしがみつこうとしたが、車が速度を上げたため、爪に引っかかった車の部品もろとも下に落ちてしまった。

ヒョウは車の向きとは反対方向に逃げた。動画にはヒョウが研究所の周辺をうろつく姿も捉えられている。

捜索は24時間以上続けられ、ヒョウは翌27日に地元当局に取り押さえられたと、地元メディアのプラティディン・タイムは報じている。ヒョウを見つけた森林警備官もけがをした(程度は不明)。ヒョウは森林管理当局のオフィスに運ばれた。

襲撃のきっかけが何だったかは明らかになっていないが、ヒョウがこのように人を襲うことはあまりないと考えられている。

BBCワイルドライフ誌によれば、ヒョウは大型獣の中でも人間を襲うことが最も少ない部類に属するが、手負いで狩りができなかったり、何らかの形でその身が脅かされている場合には、襲ってくる可能性があるという。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ロシアがICBM発射、ウクライナ発表 初の実戦使用

ワールド

国際刑事裁判所、イスラエル首相らに逮捕状 戦争犯罪

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の民家空爆 犠牲者多数

ビジネス

米国は以前よりインフレに脆弱=リッチモンド連銀総裁
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 2
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 5
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 8
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 9
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 10
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中