銃創の止血にはタンポン、兵舎はまるで収容所、戦わずして死にそうなロシア徴集兵
Russian Conscripts Being Denied Food, Water After Complaining, Video Shows
ウクライナ戦争への動員に反対するデモ(2月24日、セルビアのベオグラード) Zorana Jevtic-REUTERS
<予想もしない突然の招集に加えてこれほど悲惨な扱いで、戦える人間がいるのだろうか>
新たに戦闘に動員されたロシア兵たちがいかに厳しい状況に置かれているかを示すさまざまな動画が拡散されている。食料や備品も不足するなか、銃弾で負傷した兵士が、止血にタンポンを使えと指示される有様だ。
Ukraine Reporterがツイッターに投稿した動画では、1人の徴集兵が、自分たちの状況に不満を訴えた動画のせいで、所属部隊が罰を受けていると語っている。2日前に撮った「不満」動画のあとに起きたことを報告する内容だ。「状況はさらに悪くなる、と警告された。今日は、トイレの使用が制限された」。食料と水も与えられていない、と兵士は続けた。「まるでどんどん膨張する強制収容所のような様相だ」
また別の動画では、シベリア南部のアルタイ地方にいる部隊の女性上官が徴集兵たちに向かって、薬や止血帯を含めたあらゆるものを買っておけと話している。上官は言う。「防護具と軍服は支給されるが、それ以外は何もない」
撃たれた傷の治療には、女性用タンポンを使えとも話している。「銃弾による傷を負った場合は、(タンポンを)傷口にじかに詰めれば、(タンポンが)膨らみ始める」
「必ず安いタンポンを買うように」と上官は言う。「自分の身は自分で守れ」
ベラルーシの報道機関ネクスタがツイートした「徴集兵の冒険パート1」というタイトルの動画は、兵士やバックパックなどの荷物でほぼ立錐の余地もない兵舎での、スペース争いを垣間見ることができる。
ウクライナ軍の反転攻勢でロシア軍が膨大な損失を被った後、ウラジーミル・プーチン大統領は9月21日、深刻な人員不足を補うための予備役の「部分的動員」を発表。事実上は誰が招集されるかもわからないことも相まって、ロシア国内では怒りと衝撃が広がっている。
ロシア政府は予備役30万人を召集する予定だと発表したが、ここ数日の動画からは、動員現場は混乱を極めており、酔っぱらいの徴集兵を映した動画も拡散されている。