最新記事

英王室

チャールズ新国王は疲れを知らず瞬間沸騰もある、スタッフにとって難しいボス──新暴露本

Charles' Household Plagued by 'Internal Backstabbing,' New Book Claims

2022年9月27日(火)18時15分
ジェームズ・クロフォード=スミス

エリザベス女王の棺の後ろを歩くチャールズ国王3世(9月14日)  ISABEL INFANTES/REUTERS

<皇太子時代のチャールズに仕えたスタッフたちが口々に語った公邸の雰囲気の悪さ、外部顧問の口出し、そして「ペン事件」で有名になった短気が王室を揺るがす>

英国王チャールズ3世の(皇太子時代の)旧公邸クラレンス・ハウスの職員は「内部の裏切り」と「仕事中毒の上司」に苦しんでいた――近日出版される英王室関連の暴露本は述べる。

王室ジャーナリストのバレンタイン・ロウによる新著「Courtiers: The Hidden Power Behind The Crown(原題)」は、英王室に仕えるスタッフたちの生活や役割、そして彼らが君主制の維持にどう貢献してきたかを検証している。

ロウは昨年、メーガン妃によるケンジントン宮殿スタッフに対するいじめ疑惑を最初に暴露した人物だ。メーガンとヘンリー王子(サセックス公爵夫妻)に厳しい要求を突きつけられていた多くのスタッフは、自分たちのことを「サセックス・サバイバークラブ」と呼んでいたという。

新著の中で、ロウはかつてヘンリーとメーガンに仕えていたスタッフだけでなく、チャールズ皇太子(当時)、故エリザベス女王やウィリアム王子(当時)の公邸スタッフからも話を聞いている。

英タイムズ紙に掲載された抜粋によれば、ロウは新著の中で、チャールズは王室メンバーのなかでもチャールズは最も「要求水準が高く」、「仕えるのは並大抵のことではない」と書いている。

休みを知らない新国王

ある元公邸スタッフは同著の中で、「彼(チャールズ)は自分自身や自分が成し遂げてきたことに満足することがない。彼の周りにいる者たちは、彼についていくために必死で働かなければならなかった。とてつもないスタミナのある人物だ」と語り、また別の元スタッフも次のように証言している。「(チャールズは)自分が常に働いているから、スタッフにも同じことを要求した。彼は週に7日間働き、決して止まることがない」

「(スタッフは)彼からいつ何を聞かれるか分からない。彼は常に自分のアイデアやさまざまな書類に取り組んでおり、仕事のペースがとても速い」と、ロウは書いている。

またロウによれば、あるスタッフはチャールズの(有名な)怒りっぽさについて、次のように詳しく述べた。

「彼には、とても愉快な一面もあった。短気を起こしても、それを特定の個人に向けることは滅多にない。何かがきっかけでカッとなるとものを投げる。レベル0の状態から一気に60になり、またすぐ元通りになる。彼を特に苛立たせるのはメディアだ」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

大手IT企業のデジタル決済サービス監督へ、米当局が

ビジネス

日産、米国従業員の6%が早期退職に応募 12月末付

ワールド

ウクライナ和平案、ロシアは現実的なものなら検討=外

ワールド

ポーランドの新米基地、核の危険性高める=ロシア外務
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「ワークライフバランス不要論」で炎上...若手起業家、9時〜23時勤務を当然と語り批判殺到
  • 4
    習近平を側近がカメラから守った瞬間──英スターマー…
  • 5
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 8
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 9
    クリミアでロシア黒海艦隊の司令官が「爆殺」、運転…
  • 10
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 7
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 8
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶり…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 10
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中