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訃報エリザベス英女王が死去、96歳 在位70年で最長
エリザベス英女王(写真)が8日死去した。96歳だった。2012年2月撮影(2022年 ロイター/Eddie Mulholland)
エリザベス英女王が8日死去した。96歳だった。バッキンガム宮殿は声明で「女王は8日午後、英北部スコットランドのバルモラル城で安らかに息を引き取った」と明らかにした。
エリザベス女王は1952年2月、父ジョージ6世の病死に伴い、25歳の若さで即位。今年6月には在位70年を記念する祝賀行事「プラチナ・ジュビリー」が行われ、英歴代君主として最長となった。
女王の死去に伴い、長男のチャールズ皇太子(73)が国王に即位した。
チャールズ新国王は「多くの人に愛された女王の死を深く悼む。女王の死は、国や英連邦、そして世界中の無数の人々に偲ばれると思う」と述べた。
英王室は8日、エリザベス女王の健康状態を医師らが懸念し、医師の観察下に置かれることを推奨したと発表。チャールズ皇太子と妻カミラ夫人、孫のウィリアム王子のほか、長女のアン王女、次男アンドルー王子、三男エドワード王子が女王が滞在していたバルモラル城に向かった。
女王は昨年末から「一時的な歩行困難」を理由に、行事や公務への出席を控えていた。女王にとって最後の公務となったのは6日のトラス新首相の任命だった。トラス首相は「女王陛下の死は、国民と世界に大きな衝撃を与えている」と語った。首相官邸やロンドン市内の政府の建物には半旗が掲げられた。
女王はメディアのインタビューに応じることはなく、よそよそしいと批判を受けることもあった。しかし、大多数の人々にとって女王は唯一の君主であり、尊敬と称賛を集める存在だった。
ジョン・メージャー元首相は「公務において女王は無私かつ賢明であり、素晴らしい寛大な精神を持っていた。それが女王の生き方であり、統治法だった」と、述べた。
世論調査によると、チャールズ新国王はエリザベス女王と同等水準の支持を得られていない。女王を失ったことで、特に英連邦の一部地域で共和制への移行機運が高まるのではないかという憶測もある。