最悪の原子炉事故がウクライナで再び? スタッフ退去報道で高まる緊張
市民には4年ごとにヨウ素剤が配布されているほか、ロシア軍の原発占拠を受けて追加の配布も行われた。しかし、服用方法を忘れてしまったり、配られた薬剤をなくしてしまったりした人も少なくない。
ニコポリに住む看護師のレナ・クラフチュク(51)は、7月18日にロシア軍のミサイルが隣家を直撃したとき、生まれて初めて激しい爆発音を聞いたという。家の外壁は崩れ、あまりの衝撃に転倒してしまった。
この日以来、クラフチュクと夫は、地下の食料品貯蔵庫で、ピクルスの瓶に囲まれて寝起きしている。ヨウ素剤も忘れずに手元に置いてある。
「チョルノービリのときはまだ子供だったけれど、首都キーウ(キエフ)に住む親戚がここに逃げてきたことを覚えている」と、クラフチュクは言う。「今度は私たちが逃げる番なのかもしれない」
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