犬に生肉や生肉ドッグフードは危険...抗生物質耐性の大腸菌が繁殖 英研究
ブリストル大のアヴィソン博士は、抗生物質耐性の大腸菌やその他の細菌の拡散を抑えることが重要だと指摘している。そのうえで「生肉を犬に与えないことがこの目的に役立つことを示唆するエビデンスは増えてきており、我々の研究はこれに加わるものです」との見解だ。
研究を受け、英メール紙など複数のメディアが、「犬に生肉を与える前に再考を」などと呼びかけている。
ペットフード自体に大腸菌が含まれていた例も
犬の排泄物とは別に、生肉を使ったペットフード自体にも食中毒菌が含まれている危険性があるようだ。メール紙は、2019年に発表された論文を紹介している。
それによると、イギリスとスウェーデンなどのペットフード企業10社を対象とした調査において、対象となった60種の生肉ドッグフードのサンプルのうち、およそ3分の1から大腸菌が検出されたという。また、7%からはサルモネラ菌が検出された。
これらの菌は、ペットに加えて人間の健康も害するおそれがある。研究者らは、ペットとキスをしたり顔を舐められたりするなどにより、抗生物質耐性菌がペットから人間にうつるおそれがあるとして注意を呼びかけている。
生肉や生肉ドッグフードをペットに与える際は、一般的なドッグフードとは違った注意が必要になるようだ。