タリバン政権発足から1年のアフガニスタン 自由失った女性たちは今
公共の場所における女性の行動について、必ずしも明確なルールは無い。だが、カブールのように比較的自由な都会では、女性は男性の付き添い無しに移動することがよくある。だが、南部や東部など、より保守的な地方では、さほど日常的な光景ではない。また、すべての女性は78キロメートル以上移動する際に、男性の付き添いが義務付けられている。
勉強はやめない
国際社会がアフガンの新指導部の承認を拒んでいるのは、タリバンによる少女と女性の取り扱いが主な理由の1つだ。この結果、アフガンは数十億ドルの支援を断たれ、経済危機に拍車がかかっている。
アフガニスタンは少女の高校通学を禁止している世界で唯一の国。タリバンは今年3月、女子の中等教育学校を再開すると発表したが、女子児童が喜んで通学し始めたその朝に決定を撤回した。
民間の学習指導やオンライン授業を通じて、なんとか教育を受け続けている少女もいる。
ケリシュマ・ラシーディさん(16歳)は、一時しのぎの措置として民間の学習指導を受け始めたが「学校再開を期待している」という。学校の閉鎖が続くようなら、学校に戻れるよう両親とともにアフガンを出たいと望んでいる。
「勉強することは決してやめない」とラシーディさん。2020年に北東クンドゥーズの自宅がロケットに攻撃された後、一家はカブールに移り住んだ。
食いつなぐために「新たな日常」を受け入れざるを得なかったと語る女性もいる。
元女性警察官のグレスタン・サファリさん(45歳)は、タリバンに止められて職を変えざるを得なかった。現在はカブールで他の家庭の家事を請け負っている。「自分の職業が好きだった。肉でも果物でも、必要なものが何でも買えた」とサファリさんは振り返った。
(Mohammad Yunus Yawar記者)