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ウクライナ情勢

ウクライナ軍反転攻勢へ 南部ヘルソン奪還に不可欠な西側兵器の追加供与

2022年6月16日(木)18時56分

橋梁下に隠された、ソ連時代に設計された迫撃砲を受け持つ工兵は、西側の新兵器について「配備されていることは知っている。発射を見たこともある。だが、多くが稼働しているのを目にしたわけではない」と話した。

米国が供与を約束した、射程の長い高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」がいつ配備され、戦果を上げ始めるのか、地元の当局者は誰も見通しを示せなかった。

ミコライウのセンケビッチ市長は、インタビューで「新しい長距離兵器以外に戦況を大きく変えられるものはない。この長距離砲が配備されれば、すぐに攻撃を開始できる」と明言した。

ウクライナ大統領府長官顧問のアレストビッチ氏は今週、西側諸国は兵器供与の限界を認識しつつ、ロシアを交渉のテーブルにつかせるため、十分な量の兵器提供を決意していると明かした。

兵員も不足

戦争開始以来、ウクライナ軍に多くの志願兵が入隊したが、ミコライウ州のキム知事は、大規模な反撃にとって兵員の数が重要な問題となるかもしれないと警鐘を鳴らした。

キム氏はロイターに「兵力については難しい状況だ。多くの兵士を失うわけにはいかない」と述べ、全面的な反転攻勢は、さらなる兵士動員か東部からの部隊帰還を待つ必要があるかもしれないと説明した。

センケビッチ市長は、ウクライナ側が開けた場所で攻撃を成功させるにはロシアに対して兵力で3対1の優位、ロシアの塹壕を攻撃するには5対1の優位がそれぞれ必要かもしれないと述べ「攻撃部隊の規模をもっと大きくしなければならない」と訴えた。

(Conor Humphries記者)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

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