コストコ会員証の写真撮影でくしゃみした男性、「足の親指」「ヴォルデモート」とネット上でイジられる
(写真はイメージです) michellegibson-iStock
<不運な写真がニュース投稿サイト「レディット」上で大喜利のネタに>
自撮りとソーシャルメディアの時代、自分の姿を世界にどう見せるかをコントロールするのはもはやすっかり日常になっている。その点、昔ながらの証明写真を前にすると身が引き締まる思いがするもの。
証明写真の写りの悪さは世界共通だが、その分平等とも言える。運転免許証であれ学生証であれ、身分証明書の写真で最悪なのはやり直しがきかないこと──つまり、本当にひどい写真が長い間ずっと残り続けるということだ。
アメリカのニュース投稿サイト「レディット」上で拡散されている、ある男性の不運な証明写真によって、ネットユーザーたちはそんな現実を思い知らされることになった。
ドメニク・メレンダ(ユーザーネーム:BabyJesusAnalingus)は土曜、レディット上のフォーラム「r/funny」に自身の新たなコストコ会員証にキャプションを添えて投稿した。
「コストコはくしゃみをしても会員証の写真を撮り直してくれないらしい」
投稿には1000件以上のコメントが寄せられ、その表情は「足の親指」から「アダムス・ファミリーのフェスタ―おじさん」までありとあらゆるものに例えられた。
ユーザーのKittywitch9は「クィレル教授の頭の裏のヴォルデモートみたい」とコメントしている。
2017年に独ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン校の心理学教授らが行った調査によれば、私たちは自分の自撮り写真は好きでも、他人の自撮り写真は気持ち悪いと感じていることが分かった。「自撮りのパラドックス」と呼ばれるこの研究では、私たちが自撮りをする一方で、他人が同じことをしているのを批判する理由が調査された。238人の調査対象者のうち77%が、他人の自撮りをナルシシズムや不真面目さの表れと見ているにもかかわらず定期的に自撮りをしていることが判明した。
一方、ワシントン州立大学の心理学教授クリス・バリーと学生らが19年に行った研究によると、他人に撮られた自分の写真をシェアする人は(少なくとも見知らぬ人からは)自撮り好きな人よりも好感度が高く、成功していて自信があると見なされることが分かった。もちろん、それがくしゃみの途中を撮られたIDカード写真でなければの話だが。
なお、実際のところコストコの会員証の写真は撮り直しができることが指摘されており、店員が彼をからかうために嘘を言ったのではないかとユーザーたちは推測している。
データ調査会社スタティスタによると21年のコストコ会員数は約1億1100万人であり、7640万人だった14年以降、一貫して増加しているという。