ロシア、買い物客で賑わうウクライナのショッピングセンターをミサイル攻撃 少なくとも13人死亡
ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、中部クレメンチュクのショッピングセンターがロシアのミサイル攻撃を受けたと明らかにした。ウクライナ政府高官によると、少なくとも2人が死亡、20人が負傷した。(2022年 ロイター/Handout via REUTERS)
ウクライナ中部ポルタワ州のクレメンチュクのショッピングセンターに27日、ロシアのミサイル2発が撃ち込まれ、少なくとも13人が死亡、50人が負傷したと地元当局者が明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領によると、攻撃があった際、ショッピングセンターは混み合っており、1000人以上の人がいた。死者や負傷者の詳細については明確にしなかったものの、「犠牲者の数を想定することさえ不可能だ」し、「ロシアに良識と慈悲心を期待するのは無意味だ」と非難した。
攻撃で大規模な火災が発生し、激しく煙が上がった。現場では日没近くになっても、消防と軍隊による生存者の捜索・救助活動が続けられている。
ポルタワ州のルニン知事は、この攻撃で13人の死亡が確認されたとテレグラムに投稿。21人が病院に搬送されたほか、29人が怪我の手当を受けたと明らかにした。
捜索・救助活動がなお続けられているため、最終的な死者の数は現時点では分からないとし、ロシア軍が標的とするような軍事施設は付近にないことから、今回の攻撃は「民間人を標的としたテロ行為だ」と非難した。
クレメンチュクはドニエプル川沿いの工業都市で、2月24日のロシアによる侵攻開始前の人口は21万7000人。ウクライナ最大の石油精製施設がある。
ウクライナ空軍によると、ロシアのカルーガ地方にあるシェイコフカ飛行場から飛来したTu─22M3爆撃機が、長距離ミサイル「X─22」2発をショッピングセンターに向けて発射した。
ドイツで会議を開いている主要7カ国(G7)首脳は攻撃を非難。共同声明で「われわれはウクライナと団結し、この残忍な攻撃の罪のない犠牲者を悼む」とし、「民間人に対する無差別攻撃は戦争犯罪にあたる。ロシアのプーチン大統領の責任を問う」とした。