スマホに劣るカーナビはもういらない、トヨタが革命に着手
Toyota and Mapbox Say Goodbye to Dumb Navigation
「この技術を北米トヨタで実装したことには、大きな意味があった。北米トヨタは初めて、設計の自主性を認められた。従来は、設計の多くが日本で行われていた。日本のエンジニアは彼らが適切だと考える設計を行い、それを海外の市場にも展開する」と、北米トヨタ自動車のチーフエンジニア、ブライアン・イノウエは本誌に語った。
顧客はそれぞれ地図に入れたいデータを選択することができる。業界によっては、特定のレイヤーやツールを特に必要とする場合があるが、それは新車購入時のオプションのように選択することが可能だ。
「トヨタのような企業であれば、データ全体から好きなブロックを選ぶことができる」と、シロタはいう。「集積したデータ全体を必要とする顧客もいれば、その一部を使用する顧客もいる。同じトヨタ自動車のなかでも異なる形で導入する場合は、データの異なる部分を使用する。欧州のトヨタは、より全体的な使い方をしている。北米トヨタは違う」
それはモバイルのスピード感を車に持ち込むということだ。そして、スマートフォンの世界では、物事は頻繁に変化し、更新される。
「もちろん、誰だって、古くなっても変わらないナビゲーションシステムを顧客に提供したくはないはずだ。顧客から得た情報をもとに、時とともに進化させたいはずだ。その進化をわれわれは加速する」と、マップボックスの自動車・モビリティ担当副社長アレックス・バースは本誌に語った。「毎年の一部改良の時だけでなく、週単位でアップデートや機能強化を提供することができる」
『日本がウクライナになる日』(CCCメディアハウス) ニューズウィーク日本版コラムニストの河東哲夫氏が緊急書き下ろし!ロシアを見てきた外交官が、ウクライナ戦争と日本の今後を徹底解説します[4月22日発売]
2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら