医学部入試で、女子の点数の不正操作はなくなったのか
2022年4月20日(水)10時40分
不正を排しフェアな競争にすると結果が一変することが分かる。今に至るまで、心ない不正で女子の才能がどれほど葬られてきたことか。なお、こうした傾向は国公立大学より私立大学で顕著だ。先ほどのデータを国公立大学と私立大学に分けて出し、グラフにすると<図1>のようになる。
男子より女子の合格率が高い大学は、国公立は11から24、私立は6から18に増えている。不正発覚前と後の変化は、明らかに私立大学で大きい。
某マンモス私大の理事長の脱税が摘発され、私大のガバナンスの在り方が問われているが、一族経営の私学もあるわけで、そのような大学では「独裁」も起きやすい。日本では高等教育に占める私学の比重が高く、私大の経営の歪みは時代を担う青年教育の破壊につながる。自律性を尊重しつつも、国としてしっかりと監督はするべきだ。
*記事の内容・数値に一部誤りがあったため修正しています(2024年7月11日)