女子フィギュア米代表アリサ・リウが、親子で「中国スパイ」の標的になっていた
北京五輪に出場したアリサ・リウ ROBERT DEUTSCHーUSA TODAY SPORTSーREUTERS
<米国内で「反体制派」中国人を監視する中国スパイたちの監視対象には、北京冬季五輪にも出場したアメリカ代表の女子フィギュア選手も含まれていた>
米司法省は3月17日、米在住の複数の中国人反体制派を中国政府に代わって監視していた容疑で5人を告発したが、監視対象にはある著名人の親子が含まれていた。北京冬季五輪の女子フィギュアスケート米代表アリサ・リウとその父親だ。AP通信によると、監視対象には父親が「反体制派3」、アリサが「その家族」の呼び名で含まれていた。
アリサの父親で弁護士のアーサー・リウは1989年の天安門事件に抗議してアメリカに移住した。昨年10月、アーサーは中国スパイに監視されているとFBIから警告されたが、五輪期間中は少なくとも要員2人がアリサを警護すると米国務省と米オリンピック委員会が約束したため、娘を北京に送り出した。
アーサーには昨年11月に米オリンピック委員会を名乗る男から彼と娘のパスポート番号を聞き出そうとする電話があり、五輪期間中にはアリサに不審者が接触してきたという。アーサーは、こうした中国政府の「脅し」に屈するつもりはないと語っている。