最新記事

経済制裁

米欧、いよいよロシア産石油禁輸を検討 ホワイトハウスは議会委と調整か

2022年3月7日(月)09時17分
原油の価格変動のイメージ

ブリンケン米国務長官は6日、米国と欧州同盟国がロシアからの石油輸入禁止を検討していると明らかにした。関係筋によると、ホワイトハウスは独自の禁輸案を進める議会委員会と調整しているもようだ。写真はイメージ。2021年12月撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

ブリンケン米国務長官は6日、米国と欧州同盟国がロシアからの石油輸入禁止を検討していると明らかにした。関係筋によると、ホワイトハウスは独自の禁輸案を進める議会委員会と調整しているもようだ。

欧州はロシア産の原油・天然ガスへの依存が大きいが、事情に詳しい関係者は6日、ここ24時間で禁輸により前向きになっていることを明らかにした。

また、この関係者によると、ホワイトハウスは禁輸の可能性について上院財政委員会と下院歳入委員会と意見を交わしている。

ただ、ブリンケン長官は世界の石油供給の安定維持が重要とも強調した。米NBCのインタビューで「世界の安定した石油供給を維持しながらロシア産石油の輸入を禁止することについて、欧州のパートナーと非常に積極的に協議している」と述べた。

欧州を訪問中のブリンケン氏は、石油輸入を巡りバイデン大統領と閣僚らと5日に協議したことも明らかにした。

米国による単独でのロシア産石油禁輸は排除したかとの問いには「どのような措置も排除はしない」としつつ、「これまでに行ってきた全ての措置は同盟国やパートナーとの協調から始まっている」と応じた。

ロシアへの圧力を強めるため、米国はさまざまな追加措置を検討しているとも述べたが、詳細は明らかにしなかった。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2022トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・【まんがで分かる】プーチン最強伝説の嘘とホント
・「ロシア人よ、地獄へようこそ」ウクライナ市民のレジスタンスが始まった
・ウクライナに「タンクマン」現る 生身でロシア軍の車列に立ち向かう
・ウクライナ侵攻の展望 「米ロ衝突」の現実味と「新・核戦争」計画の中身


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日経平均は3日続伸、900円超高 ハイテク株に買い

ワールド

柏崎刈羽原発6・7号機、再稼働なら新潟県に4396

ビジネス

午後3時のドルは一時154.89円まで上昇、34年

ワールド

印インフレにリスク、極端な気象現象と地政学的緊張で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 7

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 8

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中