未成年性的虐待の富豪の仲間が獄死、英アンドルー王子と関係か
Epstein Associate Brunel Found Dead in Jail After Prince Andrew Settles
エプスタインの写真を指差し、少女売春斡旋等の容疑を説明するNY連邦検事(2019) Shannon Stapleton-REUTERS
<少女売春斡旋等の罪に問われた億万長者ジェフリー・エプスタインの仲間が拘置所で死亡した。数日前には、エプスタインと親交があった英アンドルー王子の性的虐待疑惑の裁判が多額の支払いで和解したばかりだった>
未成年者の強姦と人身売買の罪で起訴、捜査されていたフランスの元モデル斡旋業者ジャン・リュック・ブルネルが、パリの留置場で死亡しているのが発見された。彼はアメリカの大富豪ジェフリー・エプスタインに未成年の少女を性的搾取目的で提供していたとみられている。
パリ検察当局の発表によれば、ブルネル(75歳)は、現地時間の19日午前1時半頃、ラ・サンテ刑務所の独房で、シーツで首を吊った状態で発見された。正確な死因は調査中だが、初期報告では自殺とされている。
長年、エプスタインの仲間であったブルネルは、15歳以上の未成年者に対する強姦と性的虐待の罪で2020年に起訴され、公判前勾留されていた。死亡直前は、未成年や若い女性を性的に搾取するエプスタインの売春ネットワークの一員として、未成年の少女をスカウトしていたという容疑についても取り調べも受けていた。
ブルネルの死の数日前、未成年買春組織をエプスタイン事件で別の重要な展開があった。エプスタインのネットワークの犠牲者だったバージニア・ジュフレに対する性的暴行で訴えられていた英エリザベス女王の次男、アンドルー王子が2月15日に和解に応じたのだ。ジュフレは17歳だった2001年当時にアンドルー王子から性的虐待を受けたとして、アメリカの裁判所に推定1000万ドルの損害賠償訴訟を起こしていた。
富豪に少女を調達
裁判資料によると、ジュフレは、エプスタインは「何度も」ブルネルに自分を売ったと非難。ブルネルはヨーロッパの未成年の少女にモデルの仕事のためと偽ってアメリカに連れて行き、エプスタインとその仲間に「貸し出し」たと主張している。
「ジャン・リュック・ブルネルは東欧から多くの女性を調達したと思う」と、ジュフレは2015年の最初の証言で語った。ガーディアン紙によれば、ジュフレはエプスタインが1000人以上の「ブルネル・ガールズ」と寝たと自慢していた、とも証言している。
ブルネルは何人もの有名モデルから性的暴行や強姦で訴えられている。だがアンドルー王子とともに、ブルネルは無実を主張し、エプスタインとの違法な関わりを否定してきた。
ブルネルの弁護団は19日、彼の自殺の原因は「罪の意識ではなく、深い不公平感だ」と述べた。
「司法とマスコミのリンチで打ちのめされた75歳の男性として、ブルネルは苦悩していたのであり、私たちはそこを問題にすべきだ。自分は女性を虐待したことはない、と依頼人は断言した。彼はそれを証明するために何度も努力した」と、弁護団は記者団に語った。