バイデン「プーチンがウクライナ侵攻決定」 数日中にも開始か
またインタファクス通信が18日、現地記者の報告として報じたところによると、ルガンスク人民共和国で、ガスパイプラインの一部が爆発し炎上した。現地の天然ガス供給会社によると、パイプラインは「大規模な爆発」に見舞われたという。
ウクライナは挑発行為を非難
こうした中、ウクライナ国家安全保障・国防会議(NSDC)のオレクシー・ダニーロフ書記は、ロシアがウクライナ東部で挑発行為を行い、ウクライナ軍の反撃を誘発しようとしているとして非難。「ロシアが今日、親ロシア派を通してドネツクとルハンスク地域で実施したことは全て、ウクライナ軍の反応を誘発するための挑発行為だ」と指摘。「ウクライナは武力を行使して領土を開放する命令は出していない」と述べた。
このほか、ウクライナ国家安全保障局の国防情報部はロシアの特別部隊がドネツクの多数のインフラ施設に爆発物を仕掛けたとの情報を入手したと表明。「(親ロシア派が実行支配する地域の)状況を不安定にし、ウクライナによるテロ行為を非難する根拠を作り出すことを目的としている」と公式ツイッターに投稿した。
ロシア連邦保安局(FSB)からこの件に関するコメントは得られていない。
米国は警告
米国のブリンケン国務長官はこの日、過去24─48時間にロシアとウクライナの国境近辺で起こっている状況について、ロシアが反応を誘発するために偽の挑発を工作するシナリオの一環であることを確認していると指摘。ミュンヘン安全保障会議で、ウクライナ国境近辺から軍を撤収しているというロシアの主張については「それどころか、侵攻の一端を担う部隊を含め、国境に向かう追加部隊を確認している」と述べた。
米国はロシアは現在、ウクライナとの国境沿いに16万9000─19万人の軍隊を集結させていると推測。1月末時点の10万人から急増した。米国のカーペンター欧州安保協力機構(OSCE)大使は「第二次次世界対戦以降で最大の軍事動員」としている。
米国のハリス副大統領は北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と会談し、ロシアがウクライナに侵攻すれば、制裁という形で「厳しい結果」がもたらされると指摘。「時間単位で」実施されている米国とNATOの関係強化に向けた取り組みは非常に重要だと強調。「ロシアが攻撃的な行動をとれば、これまで協議してきた制裁という観点で確実に厳しい結果がもたらされることにコミットしている」と述べた。
米ホワイトハウスのサキ報道官はミュンヘン安全保障会議を巡り、ウクライナのゼレンスキー大統領が自国を離れ、出席するかは本人次第と指摘。「どのように決定しようとも、米国はゼレンスキー氏を支持する」と述べた。
対ロシア制裁準備
米国のダリープ・シン国家安全保障担当副補佐官はこの日、ロシアがウクライナに侵攻すれば導入される対ロシア制裁について、同盟国と最終的な調整を行っていると表明。ただ、国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの銀行を排除する措置は含まれない公算が大きいとの見方を示した。
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