札幌がダメなら「冬季五輪」はいずれ開催できなくなる──カナダ研究チーム
Winter Games Threat
昨年は史上6番目に暑い年だったし、温暖化はますます加速するとの予測もある。実際、冬季五輪の歴代開催地の2月の平均日中気温は確実に上昇している。ウォータールー大学の声明には「20世紀の1920~50年代に開かれた大会では0.4度だったが、60~90年代では3.1度、21世紀(今年の北京を含む)では6.3度だ」とある。
IOCも気温上昇の潜在的な影響に気付いており、昨年には「パリ協定に沿って」独自の排出削減目標を引き上げると発表した。IOCのトーマス・バッハ会長も「気候危機はスポーツを含む生活の全ての分野に影響を及ぼしている。独自の排出削減を通じてパリ協定の目標達成に貢献したい」と述べている。
もうスキーができなくなると聞けば、もっと多くの人が温暖化の阻止に本気で取り組むかもしれない。ウォータールー大学教授のダニエル・スコットが言う。「この問題でもっと役に立ちたいと、アスリートたちも願っている」

アマゾンに飛びます
2025年2月25日号(2月18日発売)は「ウクライナが停戦する日」特集。プーチンとゼレンスキーがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争は本当に終わるのか
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら