【順位予想】北京五輪フィギュア団体、日本はカナダと銅争い メダル獲得のポイントは「アイスダンス」
平昌五輪の帰国報告会に出席した羽生結弦選手(左)と宇野昌磨選手(2018年2月27日) Toru Hanai-REUTERS
<ロシア、アメリカの2強は確実? ソチ、平昌と2大会連続5位の日本は順位を上げられるのか──出場10カ国・地域の全選手の21-22年シーズンベストをもとに、想定順位を導き出す>
2月4日から始まる北京五輪。フィギュアスケートでは、男子が複数メダルも可能、団体が銅メダル圏内と期待されています。今回は、団体のメダル可能性について解説します。
フィギュア団体は、2014年ソチ大会から採用された新しい競技です。個人戦に先立ち、2月4日から始まります。
全10カ国の出場国・地域は、昨季の世界選手権や今季のグランプリ・シリーズなどの成績に基づいて選ばれました。日本は4位で選出されました。他の出場国(地域)は、順位の高い順にロシア(ROC)、アメリカ、カナダ、中国、イタリア、ドイツ、ジョージア、チェコ、ウクライナです。
この競技は、各国が男女各1名、ペアとアイスダンス各1組でチームを作り、予選と決勝の順位に応じた得点の合計で競います。日本はソチ、平昌の2大会ともに5位でした。今大会で競技初のメダル獲得を目指します。
予選では4種目の代表選手がショートプログラム(アイスダンスはリズムダンス)を演技します。獲得したスコアによって順位を付け、1位に10点、2位に9点、......10位に1点の順位点が与えられます。
決勝には、予選4種目の順位点の合計上位5チームのみが進出できます。決勝ではフリースケーティング(アイスダンスはフリーダンス)を演技して、順位点は1位に10点、......5位に6点が与えられます。総合成績は、予選と決勝の順位点の合計で決定します。
日本がメダルを獲得する条件
過去2大会では、カナダ(平昌五輪1位)、ロシア(ソチ五輪1位)、アメリカの3カ国のみが団体戦の表彰台に上がっています。
今大会は、ロシア1位、アメリカ2位は、ほぼ確定です。日本はカナダとの3位争いになりそうです。日本がメダル争いできるのは、これまでも強かった男子、女子に加えて、ペアの三浦璃来・木原龍一組が2021-22シーズンベスト(国際スケート連盟が認めた大会での今季の自己最高得点、2022年1月31日現在)で7位に入る大躍進を遂げたからです。
日本は、得意種目の男子と女子でカナダとのポイント差を広げ、カナダが強いアイスダンスで差を詰められる展開が予想されます。ペアはほぼ互角の戦いでしょう。
つまり、日本が銅メダルを獲得するためには、日本が上位の種目ではカナダとの間になるべく多くの国が入り、カナダが上位の種目ではその逆になることが望まれます。