ステルス・オミクロン「BA.2」、科学者が感染増を警戒
専門家の話では、「BA.2」は他の変異株と同様に家庭用の検査キットでも検知はできるが、どの変異株が症状を引き起こしているかは分からない。
感染力は強まったか
「BA.2」は感染力が、既に非常に強い「BA.1」をさらに上回る可能性が報告され始めている。もっとも今のところ、ワクチンの防護機能をすり抜ける力が強まったという証拠は出てきていない。
デンマークの保健当局は、暫定的なデータに基づいて「BA.2」の感染力は「BA.1」の1.5倍に達する半面、重症化リスクを高めそうにはないと推定している。
英保健安全保障庁が昨年12月27日から今月11日までイングランドで行った接触追跡調査の結果からは、「BA.2」の家庭内感染比率は13.4%と、他のオミクロン株の10.3%より高いことも判明した。同庁の28日付リポートによると、ワクチン効果に差はなかったもようだ。
ノースウェスタン大学ファインバーグ・スクール・オブ・メディシンの感染症専門家、エゴン・オゼル氏は、そこで「BA.1」感染者が「BA.2」には感染しないのかという重大な疑問が浮上してくると話す。
オゼル氏は、デンマークでは「BA.1」感染が深刻だった幾つかの地域で「BA.2」感染が増えているとの報告が寄せられており、この問題に関心が集まっていると指摘。「BA.1」感染者が「BA.2」の感染を防げないのであれば、感染の波はピークが2つできる恐れがあると懸念しつつ、「何が起きるかを把握するのは時期尚早だ」と付け加えた。
それでも同氏は、これまでのワクチン接種と追加接種によって引き続き入院と死亡のリスクが抑え込まれているのは、良い材料だとの見方を示した。
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